先週研修に行った時に聞いた言葉。
「建設CALS/ECは、失敗だった」という話でした。

オイラはもともと建設現場にパソコンなどが導入されだし、IT技術が土木現場に入って来るようになり、アナログ、デジタルの切り替えが難しい現場などをサポートする仕事をしてきました。
もともと「建設CALS/ECは、この辺りITを使って建設現場を」という文句でしたので、オイラもこの国の仕様にどっぷりと浸かって仕事をしているものなので、“失敗”の一言では終わりたくはないものですね。

さて、何をもって失敗なのか? どうすれば成功と呼ばれるのかですね。

先人者はこの先どうなるか。しっかりと見据えて考えていることでしょうが、何分進化が早いIT技術なので、始まった当時「未来に向けてこの○○業務を!」とありましたが、最新の測量機器を使えばそんな業務は必要無いものも出だしました。

そんなとき「当初のCALSで決めたことだから・・・・・」と無理やり必要のない業務をやることはおかしいものです。そんな時は”打ち切り”で正解でしょう。
建設CALS/ECの進化プログラムは終了しましたが、必要のある業務と不要な業務をきっちりと見極めて、公共工事を行って欲しいと思います。

オイラはこのCALSの成功率を思うと「70%成功」と思っていますね。(客観的に)
まずは現場でのIT活用で、CAD図面の運用により、紙図面での修正業務が楽になりましたね。使えない人は「難しい」の一言ですが、昔の紙図面に比べれは断然楽ですね。
それとインターネットで情報を持ってくるようになり、現場の人の知識が上がって来ましたね。以前は”本”が無いと調べれませんでしたが、すぐにネットで調べるので、協議書など早くできるようになりました。

で、一番失敗と思われることは・・・・

「現場で作られたデータを発注者での保存・次工事運用」ですかね。 本当の中身は知りませんが、成功事例がお目にかかることがありませんので。

でも建設CALS/ECプログラム無しでは、今みたいな統一書式で互換、共通性のある公共工事は出来なかったでしょう。そして技術者の底上げ。これを考えると成功と呼んでも良いとオイラは思いますね。