昨日工事現場で仕事をしていますと、元請け職員さんとピカピカの作業服+若い人が現場に入ってきました。
良く見ると一人は子供っぽい。

「高校の職場体験で来ました!」と。

なるほど、そういえばわが子もこの時期には職場体験に行っていましたが、建設会社へも職場体験があるんだなーと知りました。
広島県の県北にある高校なのですが、この近辺では”土木工学”の学校はこの1校になってしまいました。

「いいタイミングでこの現場に来たね。この現場はハイテク機械がたくさんあるよ」
と教えてあげました。
というのも、オイラがちょうどトータルステーションの自動追尾で測量していたのでその実習で杭打を体験。
バックホウのマシンガイダンスがあるので、GPS機の設置やモニターなどを見ながら法面掘削を見学。
測量基準点を設置中でGPS機が設置している状態でした。

今はハイテクかもしれませんが、この子が一線にでる頃はこの辺りは通常使う機会と思いました。

しかし、一番の問題はこんな技術者が育つ環境が減っていること。
土木は必要のない職業ではないのですが、昨夜もテレビで「政治献金を建設業連合に要求」などと報道。
建設業が悪のような言い回しとなることが多く、技術者離れが心配です。

この地にはまだ建設科がある高校があったのですが、数年前に休校してしまいました。
この地盤に土木技術者がいなくなるということは・・・・

地元で基盤整備ができなくなる → 公共工事は市以外の建設会社が来る → 土木会社が減少する → 今ある道路整備が滞る → 危険な道路が増える

てなフローが頭にあります。

実はオイラが行った大学も土木科の募集が前年終了しました。
定員がいないからと言って長い目で見て必要な技術者を育てる環境を無くすことは、この国を危険な国にしてしまう一歩だと思います。

今急激に公共工事を発注しようとしていますが、政治家には公共工事は”景気の道具”とされているのでは?と危惧します。

世界にも誇れる「日本の土木技術者」。 育てる環境にももっと目を向けてほしいものです。