週末は久々の夜勤仕事に行っていました。

ありがたいことに 「もぐらさん、夜勤現場の写真を撮ってください」と依頼があり、測量器を一眼レフカメラに持ち替えて行ってきました。


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ここの現場は住宅街のど真ん中。線路脇にも家が並んでおりできる限り静かに重機を動かしたり振動機を使ったり砕石を掻いたり・・・・出来るわけない!! 苦情が入らないかひやひやしながら写真を撮っていました。

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朝礼?夜礼?いや点呼がおわり、最終電車が通るまで線路外で待機です。

写真を撮り忘れましたが、夜12時の最終列車にはギュウギュウの満員。12月の土曜日の晩なのでおそらく忘年会帰りの人でいっぱいなのでしょう。 ということは・・・あの車両は思いっきり酒臭いのですね。(笑)


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今夜の工事内容は直線の線路を分岐がつくことになります。今後今ついている分岐位置が変わるので夜間のうちに少しづつ変更されていきます。

夜間と言っても電車が通らない時間は約5時間。その間にレールを交換するのは大変なこと。特に単線で狭い現場では、”作業員を増やしても無理”なところですね。

右の写真は枕木からすぐに砕石が取り出せるように事前に土のう袋に入れて設置されているものを取り出している写真。

 

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『軌陸バックホウ』 キャタピラと鉄輪がついて線路の上を走れます。


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枕木とレールを止めてある釘を機器やバールで取外しテールの撤去。


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枕木を撤去し高さを調整しながらバラス(砕石)を取り除きます。


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現場全体はこんな感じ。 もうゴチャゴチャ。何をやっているかわからない状態ですが、作業員さんは手慣れたもので、みんな自分がやらなければいけないことがしっかり知っており、指示も少なくても廻りを見ては道具の準備などをしていきます。この辺りはみんなプロですね。


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重たいものが引っ張られて入ってきました。

分岐部分の線路を別な広い場所で事前に組立てられたものを設置個所まで運び込まれてきました。

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大きな門型のジャッキでレールを吊り上げ、撤去した部分にはめ込まれました。


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線路は温度によって伸び縮みしますのでこの日のジョイントはこのぐらい隙間が作られています。おそらく一般の方は「なんできちんと着けないんだ!」とお怒りかと。(笑)


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新品の分岐の切替機。 この使用は数か月後の新線路が出来たときですね。


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新品のバラスが運び込まれて投入。土と違って線路の砕石は使っているうちに振動で砕石が小さくなるので、今回は粒の大きい新しい砕石が入ります。
そして特殊な締固機で枕木やレール下の砕石を締め固められます。


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糸や視覚で線路の通りをチェック。数mmの通りが悪いということで修正。


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線路には踏切などで必要な電気信号が流れていますので最後に通電チェック。


工事が進み無事完了。 始発の列車が5時30分に通りました。


「普通に生活に使っているものの大切さ」。

道路や線路にしても一般の人が普通に使って今の生活が成り立っていますが、みんなが寝ている時間にmm単位の精度で安全なインフラ整備をしている土木技術者さん。

ほんとうにお疲れさまでした。