なぜCALSが思うように現場まで普及しないのか?

 

先日大野さんが建設情報化セミナーの紹介をしてくれていました。

これはJACICのHPに行けば、クリックするだけで目の前が講演会場となるモノです。

初めて見たのですが、PPTが見えてくるだけかと思いきや、左側には講師の映像も同時に流れてくる、ほんとうに講演会場にいる感じになります。

(このHPは知りませんでした)

 

どの人の講演もすばらしいものであり、勉強させていただくものばかりでした。

 

ココで疑問です。これだけすばらしい情報化に向けたものがなぜ現場に繁栄できないのか。また現場に受け入れてもらえないか。

 

人材育成が足らないと思うかもしれない。しかし電子化にはまず機械が必要となっています。どこの会社でも最初に設備投資をしなければならないものです。

機械がないと電子化にはなりません。しかし機械があってもどんなソフトを入れればよいのか?

 

現場での意見です。

「会社が買ってくれないから私たちは使うことが出来ない!」

とか

「このソフトは使ったことが無く、使い方を教えてもらってないのだから使えない」  など

 

厳しく言うと、上層部(開発者)は先を見つめて進化させてもらえばよいが、それを実装していく公共事業において端部までそれを追求していくだけの努力をしていない!

(勝手に今思っていることを言わせてもらいました)

 

先ほども述べたように設備投資にはお金がかかるもの

 

何年何月からVer.3を使用します。基準を何年何月からこれにします。と、はっきりと数年前から公表してくれないと経営者は投資できないのです。機械・ソフトは原価償却期間が、4年から5年です。毎年のように基準が変わり、先が読めなければ大金は出せないし、現場ではソフトを習得する前からVerUpしなければならなくなるのです。

 

キタノミナトさんが言われるように兵士が使えるようになるためには数年が必要です。

特に県や市の団体がきちんとCALSの運用の足並みが揃わないうちに国だけが見切り発車してもだめである。

 

特にCAD。進化するのは良いことだが、○交省がきちんと運用できてもいないのに業者にやらすのは間違いである。

(ココで上層部と端部を切断させています)

 

田中教授のセミナー内で○交省の電子納品率約85%とあるが、きちんと描かれたCAD図面は何枚であるかと疑問に思う。

運用が出来る前・今のレベルにおいて運用がきちんと行かないと進化してもだめだと私は感じています。

 

データを作る業者へのメリットを忘れては困ります。

今後GISで国民に還元できるCAD図面を作るのなら、

工種体系に

工 種  種 別

情報処理工

      工事完成図書

      道路施設台帳

を早く追加しないと、今以上に上と下の温度差が出てくるでしょう。

今の土木公共事業は

構造物 + 公共情報を造る

に頭を変えなければこの事業は進まないと思います。

 

別に不思議ではないのですよね。国土地理院・法務局等も同じように税金で地図を作っているのですからね。

 

何で建設会社が地図を作らなければいけないの?

と疑問の声が上がるかもしれませんが、今のまま行けばお金をもらえないまま地図を作る羽目になるでしょう。

(実は国の方では予算化に向けていたりして・・・甘いかな)