昨日現場に訪問してのお話。
「土木って仕事はたくさんある工種の中で、工種を体験しないと勉強することが難しいですよね」
「だからわが社では土木工事会社でも大型土工が少ないから若い人は技術を学ぶ機会が少ないのです」
確かにそうだと感じました。
プラモデルや組み立て仕事においては、設計図・組立図を基に仕事をすることができますが、建設業などはその場の臨機応変技術がないと成り立たない仕事だと思います。(ちょっと偏見ですかね?)
今は管理書類が多くなり、若手の職員さんが勉強する時間・チャンスを与える時間がめっきり減ったと、いろんな現場を見て回って感じています。
オイラが建設CALS/ECを推進していることで、”電子化によって業務を簡素化”が出来つつあるものの実はこんな現状もありました。
オイラは”CAD図面の中の情報を読み取って測量に反映しよう!”と言っているものの今の若い方は反対にCAD図面がないと測量計算ができない! という方も出てきました。
路線計算をして平面図・縦断図を見て計画横断を考えるわけですが、いきなり平面図・横断図のみでCAD上から情報を得て測量をしている人がいます。
「おい、この横断図が正確に描かれている保障はないよ!」 と、いっても 「大丈夫でしょう!」と鵜呑みにしてしまう。
便利になると基本を忘れてしまう人も出てきだしたってことです。
”自分の時間を割いてまで、土木の勉強をする!”
先日以前お世話になった土木屋の元社長さんから電話がありましたが、この方はすごい方でしたね。
上写真はその元社長さんから頂いた構造力学の本ですが・・・・すべて英語。
文字を解読しながら使われていた形跡が残っています。
今はパソコンにデータを入れただけで計算してくれるようになっていますが、基本はこのような本を読まない限り真の土木技術は習得できないものと思います。(オイラも含めてですが・・・)
努力は報われる。 こんな言葉がありますが、オイラも入社した時は家に帰って測量計算の勉強をしたものです。
だから今もそれが生活のタネにもなっていますね。
便利・正確な技術が増える一方、次の世代に教える技術がなくなるのも・・・・・寂しい気がしますね。