工事現場に行って図面作成のお手伝いをさせていただくのに
よく聞く言葉。

「どれが最新データの図面かわからないのですよ!」

つまり現場事務所内で工事打合せ簿やCAD図面のデータの
扱い方がきちんと決まっていないのでこのようなエラーが起こって
いるものと思われます。

要因を書いてみますと
 1、若い(年配?)職員が主にCADを使い、自分のPC内だけで運用をしている。
 2、個別のPCにそれぞれ最新CADデータを保存している。 
 3、いろんなフォルダーに同じ図面名で散乱している。
 4、デスクトップにファイルが点在している。
 5、発注者から何度もメールが来る。

など、オイラが思い当たることを書いてみましたが、データの扱い方は
みんなそれぞれでしょう。

1〜4については・・・・同情の余地なし! (厳しい??)

工事がスタートした時点できちんと事務所内でネットワーク(LAN)を組んで
共有のデータ保存箇所を作っていないのが原因です。
特に工事が終盤にかかったときのデータ更新は早いのでスティックメモリー
などでの交換は出来るだけ少なくしましょう。
(USB端子の消耗が激しい、壊れやすい、無駄な時間を要する等)

「お金が無いからネットワークなど組めないよ」
といわれる方はPC2台までなら クロスケーブル(1000円ぐらい)を買ってきて
LAN端子につなげればこれで2台はつながります。
それにプリンターやフォルダーを共有にしてしまえば完了です。
(昔、オイラもよくやっていました)
設定方法はコチラ
  http://zeropaso.gozaru.jp/lantunagi.htm

そこで問題は5番です。
近年発注者とCADデータを交換することが多くなったものの、オイラが
予想していなかったことがありました。

「発注者より、設計変更になったと言われCADデータを送ってくれるのですが
どこが変更になったかわからないのに、何度も同じファイル名で送られるのですよ!」


なんと、そんなことがあるの?

このような現場が少なくないのが現状です。これだけなら良いのですが

「どのファイルが最新なのですか?」と 発注者にたずねると答えは

 ・「一番最後に渡したデータだよ」
 ・「設計コンサルタントから貰って送ったから良くわからないよ!」
 ・「データの中味はわからないけど指示に付けた図面だよ!」

など、紙図面は確認するけど、データまで確認して渡されることが無い時が
多くあるようです。

最近は現場はCADデータで施工することが多く、紙とデータをチェックするだけで
余計な時間が掛かっています。
しかし反対のことも言えるわけですよね。発注者に渡すときもきちんと紙図面と
CADデータを確認しなければなりませんよね。

図面あっての工事。  もっと慎重にしなければなりませんね。