もぐらくん

田舎に住んで公共工事のお手伝い。現場管理からCIMまで現場の実情を記事にします!!

CIM ・ 情報化施工

複雑な設計は嫌だ!

この日曜日より冬になりましたね。11月も夏みたいにだったのに、いきなり冬に叩き落されて慌てて冬支度をしました。2日前に仕事車もスタッドレスに交換して、これで雪道が大丈夫になりました。


さて今年も残す日数が減ってきましたが・・・・過密スケジュールになってしまっています。

現場もですが、書類が間に合っていないのが現状。お客さんに申し訳ないのですが、みなさんじっと我慢をしてくださっていまして、申し訳ないばかりです。


さて、ぎりぎりになっている書類(データ)の中に、バックホウのマシーンデータがあるのですが、道路部分でしたら横断図から作成できるのでっすけど、このような擁壁などの床掘では

図面を解き明かしていかないと出来ないので、時間がとてもかかります。


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特にこのような段差が多いところの部分はとても大変です。もちろん丁張で掘削するときも丁張仕事がとても時間や本数が増えて大変です。最近はブロック積も底の勾配がきつい個所ではこのような段差の設計になっています。



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実はこの段差の設計をされているコンサルさん(発注者さん)は、よく考えていただかなないといけないところです。


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床掘部分がこのように段々になるのは仕方がないのですけど、床掘のり面部も設計通りでしたらがたがたになるのですよね。

実際、バックホウでこのようなガタガタののり面を切ることは可能ですけど、オペさんは大変苦労されるでしょうね。

ではのり面が真っすぐに滑らかになるように掘削したいところなのですけど、裏込め砕石などが食い込み、材料費が損になってしまいます。


今回は裏込め採石が、ある部分はこのガタガタでMCデータを作成。構造物の前側は掘削しやすいようにこのように作成しました。

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手間暇はかかるのですけど、現場で早く施工できないとマシーンコントロールを使う意味がないのですからね。


ちなみにこの現場は、補強土壁や大型重力式擁壁が全部段差で施工する現場です。

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この丁張をかけることを考えると、まだマシーンの方が良いでしょうね。


ちなみに、今の日本のMCデータ作成用ソフトでは、この複雑なデータは作成はまず無理でしょう。なので、施工がしやすい構造を設計にしてくれる方が、どれだけありがたいか。


材料費は少々多くなっても、早く施工できる設計をしてくれて、施工の手間(単価)を安くする方が良いこともあります。

公共工事をトータルで考える必要がありますね。

レーザードローン

先週も慌ただしく現場に出ていたので、内業が遅れてしまっていまして申し訳ない・・・。


先週は知り合いの測量会社さんと共同作業を行いました。


写真測量は、オイラのところのドローンを使用。まだ立ち木などがある個所の地形測量はレーザースキャナーを乗せたドローンを持ってきてもらいました。


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以前は違う知り合いの測量会社さんにお願いして計測をしましたが、今回は、

「こんにちは、〇〇と申しますが、もぐらさんですか?」と我が家まで訪ねてきてくださった有名な測量屋さんにお願いしました。

この度ご一緒させていただきましたが、機材や操作など ”変態領域” の方で、頼もしい限りでした。(笑)


オイラは土木現場でドローンを使うことが多いので、上空からレーザーを使う現場はほとんどないので、必要な際には外注にしています。(今後変わるかもしれないけど)


計測してもらい、グランドレベル(GL:地表面)のみの点群にしてもらい、あとはオイラのところで等高線や地形情報の図面を作成する予定です。


このレーザードローンがあると便利そうなのですけど、お高いのですよね。お手頃のもあるのですけど、木の下までレーザーが届くには、山をなぞるようにして飛行しないといけないので、今回みたいに鉄塔や送電線が有り、100m近く上空から計測するにはお高いレーザードローンでないと太刀打ちできないのですよね。


ところで、ドローンの免許制度が始まってオイラも取得していますが、肝心のドローンの『機体認証』機が、セットでないと本領発揮できないのですよね。しかしこの機体認証が取れているのはまだ”1機種”のみ。

オイラの情報によると、第2種機体認証に申請中の会社があるそうなのですが、まだ許可は下りていないそうです。

昔はなかった職業の分野ですが、以前 

「ドローンの技術終了証をとったので仕事をしたのですけど・・・」と

オイラの会社に来られる方が数人いましたが、

「あなたはドローンを使って何の仕事で稼いでいくのですか?」

と、問いますと・・・・ 「????」な方がいました。


実際ドローンを飛行させるのに特殊な技術はほとんど必要なく、”飛行させる目的”ではなく、飛行してどんなデータを取得し、業務(お金)にするからドローンが必要なんですよね。
最近ネット上に、「ドローンの免許を取得するとお仕事につながる・・・」

などとありますが、どんなデータが取得できるか、飛行させる人も解析能力が無いといいデータは取得できないものです。


あとは日々のドローンのメンテナンスが出来ない人は、難しいかな。

構造物の出来形管理

11月も終わりに差し掛かり、予定が”12月”になると慌ただしい感じがしてます。

今週もずっと現場が仕事が続いていまして・・・「内業・書類作成)が間に合っていないのが現状。何か考えていかないとお客さんに迷惑をかけてしまうので・・・「ひたすら働け!」状状態です。


さて、昨日はオイラとしては初めての部類のお仕事。

橋脚の杭芯など出来形を点群でとるお仕事です。岡山の先生に習いまして、今回チャレンジです。


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均しコンクリートに基準となるマーカーを設置して”位置”をトータルステーションで出して、”高さ”をレベルを使用して基準点を作成。


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で、あとはひたすら地上型レーザースキャナー(TLS)で観測です。

このTLSは本体が傾いていてもスキャンしますので設置も簡単。そしてスキャンデータは自動で合成してくれますので、機械を移動すして、スキャン開始ボタンを押すだけです。

(しかし本体はお高いのでどうしても作業代はそれなりにいただかないと赤字になります)


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まだ解析まではやっていないのですけど、1cm角に1点以上の点群が必要となるので、”これでもか!”というぐらいに取ってみました。ちなみに舗装は10cm角に1点です。


昨年から始まった構造物の出来形管理なのですが、オイラの見解では・・・・「普通にスケールで測ればよいのでは?」なのですけど、やっているうちにオイラが思っている以外の現場へのメリットも出てくるかもしれないので、とりあえずやってみることが大切ですかね。


今後躯体も観測していきます。

3Dプリンターのコツ

ここ2週間遠出の仕事をしていたので、そのほかの仕事が溜まっていまして、お客さんから督促の電話が・・・すみません。 というか、工事が遅れたりとかで、ちょうどこの時期に集中してしまっているというのもあるのですよね。 今週もネジを巻いていくことにします。


どうでもよいことなのですが、ホームセンターで売っているウォーターサーバーが壊れた話。


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温水の方なのでレバーを握って出す仕組みだったのですけど、複雑な形となっていました。

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そこで仕組みをちょっと考えて3Dプリンターで修理部品を作ってみることにしました。

我が家にはノギスは必需品です。(笑)


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購入してもう5年がたちますが、まだまだ元気に動いてくれています、3Dプリンター。


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モデル作成、1分。造形10分。

たわいもない部品なのですけど、これで直りました。


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3Dプリンターでよく、 「造形物が反ってしまう」とか「表面が悪い」など聞くことがありますて、オイラもこの辺りは最初のころ悩みました。

そこでウチのプリンター2台は、この設定することで納得いくものができるようになりました。



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ヘッド温度を 210° → 215°  (かすれたりしなくなります)

プラットホーム(ベース) 40° → 50° (しっかりと定着してくれています)

季節や湿度にもよりますが、今のところこの調整できれいにできています。


今年5月のCSPI-EXPOで日立建機さんのところで展示していた水路も、最初のころは失敗作が時たまできていたのですけど、この調整でほぼ問題なく製品を作ることが出来ました。


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あと、プラットホームの”水平”調整をお忘れなく。そしてフィラメントは湿気があるとダメになりますので、乾燥剤を入れて保管ですね。

砂防堰堤の床掘

稲刈りの時期になりましたね。オイラのところも先週稲刈りを終えてほっとしているのですけど、カメムシによる被害がある田んぼもあって、見た目が悪い米もできてしまい、ショックを受けている状態です。(泣)

ともあれ、本業と地域の仕事で終われる秋が始まりました。


「おまえ、仕事で遊んでるだろ!!」

というものが出来ましたのでお披露目を。


砂防堰堤の床掘のバックホウのマシーンコントロールデータを作成したので、3Dプリンターで印刷してみました。(1)


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でもここの現場は、堰堤の底部分の”地盤改良”が、あるためその部分のコントロールデータも作成したので、形が分かるようにモデルにしてみました。(2)


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そこに本堤(3)と副堤(4)を乗っけてみました。


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地盤改良も結構複雑な形状になっていまして、3Dにすることでイメージがすることが出来ますね。(作るのは大変ですけど)


もちろん3Dにしていますので、地盤改良の数量照査にも使用することが出来ます。


男はいくつになっても、変形ロボットみたいなものは楽しいものです。(笑)





ICT現場見学会

お盆がやっと終わりました。地元のお祭りが1日延びて17日昨日まで片付けなどで、気分はまだお盆でした。

コロナ解禁で元の行事が始まって、また恐ろしいお盆が過ぎ去りました。年配の方を見ているとまだオイラ達がお祭りに参加しないといけなそうなので、忙しいのとお付き合いのお酒漬けになってヘロヘロのもぐらです。


さて、お盆前も忙しかったのですけど、お盆に入る前の行事で、

「この辺りで一番コア(マニアックな)人のところで会合を」

という建設会社さんから声がかかって、最後の会合場所はオイラの事務所になりました。

当日は地元建設業社長さんと東京大学教諭や国土技術政策総合研究所の方や広島大学生など13人が訪問されました。


議題のメインは ” この辺りのICTの現場見学会 ” だったような・・・(笑)



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建設会社さんの会社にみんな集まって、まずは3次元データで動いているマシーンコントロールの現場で現場見学会を。ちなみにオイラがデータを作っている現場です。

とても複雑な計画がされており、3次元データもグニャグニャで、のり面が通っていないところを見てもらいました。


事務所での会合で、単純な現場を3次元データを作成するのと、複雑な3次元データの作成方法などをパソコン・3Dソフトをつかって手順などを見てもらい、議論をしました。

これもデータ作成の現場見学会です。(笑)


まずは丁張と3次元データで掘削・施工する違いからでした。(笑)

複雑な3次元データの作り方、3次元データをTINで作るにあたり目に見えない問題が起こる現象と確認方法などを見てもらいました。


今後発注者サイド(コンサルタント会社)で、3次元データを作成して、そのデータを請負者(建設会社)に渡すことになっているが、その際にどんな問題があるかなど。


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そして最後にオイラのICTが進んでいる中での気付きを書きました。


 1)起工測量にはUAV,TLSの活用が増えて、作業効率は上がったと思われる。

   (仕事量 100% → 40%) 

 

 2)発注者からお金はもらえないけど、3次元設計データ+マシーンコントロールは

   導入される会社が増えた。

   (事務所の仕事 100% → 100%)測量ソフトが進化して事務所仕事量は同じ

   (現場の仕事量 100% → 20%)

 

 3)ヒートマップを用いた出来形管理では、発注者さんが検査書類を見られて、

    「これをどのように見れば?」と、質問されることがある。

    舗装の場合、道路幅員管理を行わなければならないので、TS出来形管理と

    ヒートマップ作成になるため、2重管理となり、効率化には至ってないと思われる。

 

 4)発注時に3次元データの貸与となるが、どのようなデータで来るのか未定

    

    3次元データに種類としてどの形式で来るのか?

    1, TIN、サーフェスデータ 

    2, TSを用いた出来形管理用データ(3次元設計データ)(LandXML 1.2 1.5)

    3, ソリッドモデル

    

    3次元データの内容は何なのか?

    1, 完成形

    2, 土工用

    3, 作業土工まで考えたデータ


と、中央の方に少しは現場の状況を見てもらったのではと。

ルールつくりの裏側の話などをちょっと聞けましたので、ありがたい一日になりました。

測量報告書

今週も事務所仕事を中心としてやっておりました。 昨日の雷と土砂降りの雨があって

「梅雨が明けたのでないの?」と思っていたのですけど、今朝もジメジメの朝なので、もう数日我慢ですね。でも今年は雨が適宜に降っていますので、昨年のように田んぼの水不足はないかなという感じです。


今週はICTを初めて行う1現場の書類を仕上げました。

(ここでいうICTとは、3次元起工測量、3Dデータ、マシンコントロールによる施工)

この会社さんでは初めて行われるということで、OJT(お手本)ということで、オイラが作成した打合せ簿などで工事を進めていくことになりました。


 1)ICT施工計画書

 2)基準点基本測量報告書

 3)UAV・TLSを用いた起工地形測量報告書

 4)ICT建機用3次元設計データの作成報告書


この現場は ”町役場” のお仕事で、ICTなどの活用などは自社自社努力として行われており、ICTで施工することは別途打合せをされておりますが、詳しい内容の”ICT施工計画書”が遅くなったのはオイラのせいですね。失礼しました。


オイラが担当させていただいた現場は、このICT施工計画書の原本をデータ(EXCEL)でお渡しして、今後自社で作れるようにしています。これまでにもこの施工計画書のひな形渡したら、自社で作り変えて使っているところが多いですね。


以前こんな相談をしてくる現場もありました。


現場 「地上型レーザースキャナーで起工前地形を測量してもらったのだけど、変な形式の

    3Dデータと横断図に切り出したCADデータだけをもらいました。

    でも役所からいろいろな書面が出ていないといわれて・・・・ 」


オイラ もらわれているデータを確認

    「測量した会社に、測量計画書(機材など)や、点群の生データと起工測量精度管理

     の報告書をもらってください!」


現場 「何度も言っているけど一向に送ってくれないのです」


オイラ 「直接その測量会社さんに話をしてみましょう」

     電話をしてこちらが欲しい書類をお話しをしたら・・・


某測量会社 「3次元データは渡したものだけです。測量計画書などはありません。

       精度管理って何ですか?うちの地域ではそんなものを出さなくても検査が通

       ります。苦情を言われたことは今までありません」

オイラ 「・・・・・」



とまあ悪口を書いてしまうことになりますが、ICTを行うにあたり、マニュアルにあることは、測量をした会社で用意はしないといけませんよね。メインは測量会社の使う機材のカタログや校正書と観測した精度管理ですから、現場の人が用意するものではないのですよね。


話は最初に書いた報告書の種類ですけど、デジタル社会になのですけど、4つのうち2つ(2と4)の報告書は、紙印刷をして赤ペンチェックを入れたものになりますので、報告書の仕上がりは結構時間がかかります。
4番の3次元設計データ作成の赤ペンは「発注者が指示をした際には提出」とありますが、業者としては事前にお渡ししておかないといけませんよね。


現場管理者上がりのオイラは、古い考えの人間ですので、

「発注者(検査官)に突っ込まれないだけの書面を作成しておく」です。(苦笑)

暫定工事のマシーンデータの作成

7月です。もう夏です。でも暑いのは嫌です。早く10月ごろになってほしいです。


とわがままを言っていてもだめなので、今週から空調服を出して現場に行きました。風があるから少しは涼しいけど、山を上り下りしているとほとんど関係ないですね。(苦笑)


先週から内業では”マシーンコントロール用3Dデータ作成”に取り掛かっています。


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数件入っているのですけど、どれも・・・『暫定工事』であり、3Dデータを作成するのに大変苦労をしています。


土木工事って大きなプロジェクトがあると、数年に分けて工事を発注するのです。

しかし・・・その分割発注するときの図面が・・・『アホ図面』である。

(マニアックな専門的な話になりますので不要な方はスルーしてください)


例えばこのように完成形まで掘削するのではなく、片側は完成形でもう片方は暫定的に掘削します。

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で、横断図は20mごとに作成されています。実はこの工事の発注では、暫定の「道路線形と縦断図」が作成されて「これで工事をしなさい!!」なのです。


土木工事をしている人でないと、この『罠』には気づかないと思いますが、縦断と線形が完成形と違っていると、20mごとの横断図ではきちんと合うようにしてありますが、中間点では完成形のり面が合わなくなるのです。

例えばのり面を切りすぎたり、20cmぐらいのり面が切足らなくなったりするのです。


なのでこんな工事のマシーンデータを作成するには、一旦完成形の掘削断面を作成して、整合性+交点を計算しないといけなくなります。


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グレーの暫定掘削(水平)とのり面の交点を計算しないとマシーンデータは作れないのですね。

従来の”丁張”でしたら「オペレーターさん、10mごとの丁張をにらんで掘削して」的なものなので、済んだかもしれませんが、完全な3Dデータになりますと、この”あいまい”なことが出来なくなります。


ここの現場ものり面の途中で、掘削が止まるので、のり面の交点を計算して3Dデータを作成しなければなりません。


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以前コンサルタント会社とオイラが、同じバックホウ用のマシーンデータを作成して、討論したことがあります。その時にコンサルさんはバックホウの動き方や作業を考えて無い3Dデータで作られていましたね。


そこでオイラは指摘しました。

「コンサルさんは”発注図面”も作成されているわけなので、マシーンデータが作りやすい形状にして発注してくれればいいのです。オイラ達工事を請けたものは発注図面に従うしかないので」


と、愚痴を書いていていても仕方がないので、お仕事をしましょう。


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(3Dデータの形状がイメージできるように3Dプリンターでモデルを作って渡します)

高圧送電線の上から撮影

先週は非常に厳しい環境のもと、ドローンのお仕事をしてきました。どんなところかと申しますと・・・・・


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現場のど真ん中に大きな鉄塔+送電線が通過しており、飛行するまでの手順が重要となりました。


まずは「Google Earth Pro」ではときたま構造物などが3Dになっているところがありますので、それを使って鉄塔の高さや送電線の位置を確認します。


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これをもとにして、電力会社(送電会社)と、協議をおこなってこの送電の電圧や電磁波の影響範囲を調べます。(今回は送電線から30m離隔してでした)


通常でしたら送電線の下を電磁波の影響範囲外で飛行させるのですが、2つの鉄塔の高低差が大きく、一番下の送電線がとても低くなる箇所が出てくるので無理でした。


そこで一番高い鉄塔の+30mでOKをもらい、現地で確認を。

ドローンのカメラを水平にして、離陸して鉄塔の頂上がカメラ画像の中心まで飛行して高度を確認します。


その高度値以上で飛行ルートの作成とカメラ設定ですね。

実はこの鉄塔は100mぐらいあって、飛行高度も150mぎりぎりで行い、カメラレンズを一番望遠寄りのを付けて撮影しました。


いくら物理的に送電線の上を飛ぶとわかっていても撮影中に送電線が近づいて見えますので、恐怖の飛行でしたね。(苦笑)

飛行150mでも地上解像度は1.2cm/pixを確保できました。


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今回は、送電線があっても協議と飛行方法でドローンでも撮影できるという話でした。

地上型レーザーでも起工測量はできるのですけど、工事開始前にはオルソ写真があるとなにかと便利なので、今回はドローンにこだわってみました。

ドローンの免許取得には

先週・今週初めは内業のみの予定でしたが・・・大当たり。「現場の仕事が無くてよかっか〜」でしたので、神はオイラの見方でした。(笑)


さて、ドローンを飛ばして測量の仕事が多いオイラでして、なかなか日本国内の飛行に関するルールや決まりごとが多くあり、昨年12月から『免許制度』も始まったのですけど、仲間内に聞いてみると・・・・

「以前の国土交通省へ許可申請だけでもこれまでと同じ仕事ができるからまだ”免許取得”は考えていない」

という回答も聞いています。


ですので、現在人口が多い地区(DID)で飛行させるには

 1,会社(個人)で国土交通省に許可申請

 2,個人の無人航空機操縦士免許(1等、2等免許)


のどちらかが必要になっています。

今後この2つの関係がどうなっていくのかはっきりとしていませんが、今日は2番についてお話ししようと思います。


実はオイラは2番の昨年免許制度が始まることが決まった時から、無人航空機操縦士免許取得で動いていますが・・・・


『登録と手順が複雑+時間がかかる』ものであることは知っておいていただきたい。

ちなみにオイラは昨年の11月から講習会などを受けてきましたが、書類の発行が3か月かかるや、今度は別な講習や実技試験など受けて、ネットで登録など実はまだ免許が取得できておりません。


オイラが取得している手順を書いてみますと

1,民間講習会で「安全運行管理者、無人航空機操縦技能」を取得(自分の技量のため)  

2,DIPS2.0という国土交通省のHPで、個人のIDを作成して試験番号をもらう。

   (時たまエラーで登録が出来なかった)

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3,無人航空機操縦士免許の実技免除資格があるドローン学校に入学

4,ドローン学校で、実技試験合格 

   (実技試験にはドローン飛行+筆記+口頭回答があります)

5,無人航空機操縦士試験申込システムで学科試験や身体検査その他の申請を行う 

   (ここのHPの作りが悪くて、間違って登録・お金の振り込みをしたら向こうで勝手に

     修正していた) 

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6,CBT検査で試験会場・試験日を申し込む

   (30分50問 80点で合格するまで何度も受ける)

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7,無人航空機操縦士試験申込システムで、「試験合格証明書発行申込」をする

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8,試験合格証明書をもってDIPS2.0で免許申請をする

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9,無人航空機を登録 → 機体認証 (第一種機体認証・第二種機体認証 )

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10、すべて完了して毎回飛行ごとの国土交通省へ申請無で飛行が出来ます

    1等免許+第一種機体認証 → 街中の第三者上空の飛行

    2等免許+第二種機体認証 → 街中の第三者立入管理をして目視飛行


簡単に書きましたが、これ全部やりますと2等免許で40万円ぐらい必要になります。

ましてコンサルさんのように数人オペレータがいますと結構な持ち出しになります。


でも 「1,会社(個人)で国土交通省に許可申請」では、毎回登録や申請をすれば飛行出るのですよね。


さて、無人航空機操縦士免許の必要性が今後どうなるのか? 次第ですね。

IT情報を入れる

早くも台風の影響で、近畿から関東にかけていろんな災害が出ましたが、テレビでその地域の人のコメントを聞いていると

「何十年住んでいるけどこんなこと初めて・・・・」

という言葉を聞きますが、”安全だと思われている自分の住んでいるところの見直し”ということも大事なんだと思います。


土木系の人は”等高線”を読み取ることが多々あるので、どこに水が流れてくるとか地図から知ることができると思いますが、めったに等高線を見る人はわからないと思います。


下の等高線の絵は、国土地理院の”基盤地図情報”から『数値標高モデル』というところからダウンロードして、自分はAutoCAD Civil3Dで作図しています。でもネットで調べてもらえればいくつも取り扱えるソフトがありますので、調べてみてください。

ちなみにこの『数値標高モデル』は、5mごとに高さポイントがあるので、サーフェス、等高線など3次元で地形を取り扱うようにできます。


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災害の話もしたいので、ちょっと水の流れるところを書いてみましたが、「何十年住んで・・・・」というコメントを聞くことがあるといいましたが、このように ”谷” があるということは、過去に必ず雨で侵食、また火山の影響でできた場所です。

でも、たくさんの雨が降れば、必ず尾根より水が多くなることは確かです。


しかし日本の住宅事情を見てみると、このような谷間の直下にも、宅地造成されて家が建っているのですよね。


2014年8月の広島豪雨災害では、たくさんの人が亡くなりましたが、

「あんな街中の団地で・・・」土石流が・・・という感じで、山の谷間下にあった家がたくさん被害になりました。


話は等高線に戻りますが、では調べたい場所は、この等高線のどこ? となりますが、この等高線は座標系(緯度経度)で、出来ていますので、スマホなどのアプリで、地図の中心の座標を表示してくれるものがありますので、調べたい箇所の座標を取得して、CADなどで解析してください。

image オイラはIphoneなので、「平面直角座標」というアプリで、座標値を求めています。(航空写真ですのでもっと拡大できます)

Google Earth Pro で緯度経度を求めることができますが、このアプリは、すぐに座標値にしてくれるので便利です。

実はこれで現地を測量しなくても、おおよその工事の計画や、仮設計画を立てれるようになります。


ということで世の中便利なものはたくさんありますが、自分がどれだけそれを取り入れる力があるかですね。 建設DXではないけど、まずは自分が欲しい情報をがネット上に無いか調べるところからがDXかなと思います。

GWの過ごし方

ゴールデンウィーク(GW)も終わりましたね。今年のGWは・・・”農業”で終わった感じです。昨日雨の中田植えを終えることができて、今朝はホットしているところです。


4月中から米の苗つくりから田んぼの荒代掻き、本代掻き、田植えと小さな田んぼばかりなので、作付け面積のわりに時間がかかる山間部の農業です。


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田植え機も古いので、パワーステアリングもついていないので、力が必要な我が家の田植えなんですよね。(苦笑)


そして今年も親戚の人がお手伝い・・・というか農業体験ということで日にちを決めて田植えをしたので、昨日はどうしても雨の中の田植えとなりました。そして・・・泥落としの自宅BBQで一区切りとなりました。


「もぐらさんはしっかりと休日を過ごされたんですね」・・・と行きたいところなんですけど、連休前に測量したものは「もぐらさん、連休明けによろしく」が、6件ぐらいありまして仕事もやっておりました。


そして連休中ほぼ24時間動きまくっているのが、この機械。(本日も動き続けています)

3Dプリンターでの造形のお仕事が来まして3DCADでモデルを作って作りまくっています。


シングルの作成のプリンターでは間に合わないので、2つ作れる3Dプリンターが活躍してくれています。しかし微妙な設定が必要で、最初のころは失敗作ばかり。

3日かけてプラットホームの温度とノズルの温度と造形の位置などを少しづつ変化させやっと安定した生産ができるようになりました。


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5/24〜26で開催される催しに使われますので会場のどこかでうちで作ったモデルがあることでしょう。


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1/10スケールの水路と集水桝ですね。


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オイラも行きたいのですけど、この辺りは夜勤の測量が入っていまして3Dモデルだけが幕張メッセに行きます。


さて、本日が最終日。それぞれの資料をまとめて明日朝メールや宅急便ができるようにいたしましょう。

≪追記≫
水路モデルを納品しましたら、本当にジオラマに配置された写真が来ました。

42127 42126

これにバックホウなどが入ってくるそうです。

日立建機のブースでミニチュアバックホウの遠隔操作でこれが使われます。



点群の活用

ゴールデンウィーク。聞こえは良いけどある意味で、「年度末・工期」となって、

「GWまでに・・・」とか「GWまでにコンクリート打設を・・・」などと、工事現場もこんなことになっているのではないかと思いまます。


と、立場は違えどオイラもそんな感じになっています。

今週はある機関に申請書を出していたのですけど、なかなか第一審査に通らずに、通ったのが24日の夕方。そして25日の夕方5時なのだけど、車で走っていろんな行政で書類をとってこないといけないことがわかり、昨日は車で走り回っていました。

そして書面の不具合などが見つかり、最終的提出したのは・・・夕方4時。もちろん通常の仕事もやっていましたのでドタバタの1日でした。

しかし「GWまでに・・・・」が4つありまして、きぉゆも走り回る予定です。


ちょっと先週のお仕事風景を。

洞窟みたいなのですけど、これは道路を横断している、古い水路。でも古い石垣にコンクリート床板を作った形のみで、”橋台の無い橋”ですね。この上の道路を特殊車両(25t以上)の車が走れるかという検討です。


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地上型レーザーを持ち込んで地上と水路内からと点群測量


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断面を切ってみると、


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これは水路の通りで断面を切ってみました。


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この断面を計測してみると、水路天井コンクリートから路面までは測れます。

もちろん昔のように路面路水路内の高さを計測すれば、図面化することは可能ですけど、点群にしておけば誰もが確認できるデータになりますね。


ちなみにこのTrimble X7 は、数メートルごとに連続移動させても、地形の特養点を自動認識して、自動で点群をつないでくれます。なので水路内で2mごとですけど据替て、3分スキャンしていくとこのような小断面内でも点群が作れて行きます。

あとこの機械の良いのが、”水平”に据えなくてもOK。極端には真っ逆さまに吊るすようにしていてもスキャンしてくれます。

良いことばかり書いてはいけないので、実情を書きますと、ごちゃごちゃして、特徴点がある現場はきれいにつながっていきます。しかし大きな造成のように周りには”土”しかないところは厳しいですね。道路でも電柱などがあるとまだつながっていきます。


今日も走りまくります。

2023 建設ITガイド

今年もこんな時になりました。 建設業でも数少ない情報雑誌「建設ITガイド」の発売。


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昔の「CAD&CG」という雑誌はずっと買っていまして、廃版になって新しいCADや機能紹介を取りまとめた本がなくなりました。

実は中身の記事にもCADなどの操作なども書いてあるのですけど、オイラは『広告ページ』を見るのが好きなんですね。(笑)

数は少ないのですけどCADなどの製品の紹介を見て、「あ、こんなソフトが出たんだ」と情報を入れておきたいのです。(昔っから)


さて今年中身はBIM/CIMの話が多いのですね。BIM/CIMも小規模工事以外は2023年(今年)から適用になってしまいましたからね。

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現場からも特記仕様書に書いてあるためか、

「もぐらさん、こんな工事を請けたのですけどどのように進めて行けば・・・」

という問い合わせが来ています。それも県工事でも。


そこで若い職員さんなりに勉強をされているのですけど、

「こんな複雑な3Dをモデル作って〇〇して・・・」と話が来るのですけど、何事も一度は経験してみないといけないのですけど、”3Dモデルで恰好いい書類を作る”のは、ソフトメーカーの営業用のページですからね。

オイラは汚いモデルでも正確なものを作成して、工事現場の測量や手戻りが無いデータを作って、現場が楽になる3Dを目指すほうが好きですね。

発注者は、どちらを評価されるかわかりませんが、3Dの活用する目的は、

「ものつくりを効率よくするアイテム」ですからね。


きれいな書類を作っても現場は楽になりませんからね。


オイラも外注されてお仕事をさせていただいていますが、数回その会社さんに行っていますと

「そろそろ自社で・・・」と言って自社職員さんが自力してくれるようなサポートに回ります。


現場の人が3Dを使う理由はいろいろとあるでしょうが、何事も”便利”でないと使いたがらないものです。その便利を一緒に探していくことは楽しいですね。(笑)

スマホスキャナー(LiDAR)

先週から本格稼働となったのですけど、そのうち2日間は”夜勤の測量”となりまして、週末は眠かったこと。体がなかなか元に戻らないものです。(年のせいでしょう)


現場はJRの山陽本線内に客車が終わった0時ごろから線路内に立ち入って、新しい線路中心位置に杭を打っていくお仕事です。

年明けに山手線の渋谷駅の工事が大きくニュースになっていましたが、オイラがお手伝いさせてもらっているこの工事もこの4月には、一晩で約3kmを大きく線路を切り替えるところになります。ここは山陽本線でも4車線になっていることもあり、今回はその1つの切り替えとなります。


  (広島市提供写真)

夜間測量していても、貨物列車はずっと走っていますので、通過するごとに退避や中断することがありますので、思ったように測量できないのですね。ましては踏切あたりの測量となると。

線路内に基準点測量をして、車に戻りすぐに補正計算を行って新座標を作っては、杭打ちとなるので結構ヒヤヒヤもので仕事をしております。もちろん現場は真っ暗なのでライトを照らしながらのお仕事です。


さて、前置きが長くなりましたが、今回は線路の現況横断を作成もありまして、平板ソフトを使用して平面図に横断方向で観測していくのですけど、現場を確認するためにiphone(スマホ)の『LiDARスキャナ』を使って現場を点群にして帰ってきました。


iphone 12 PRO からは LiDARが装備されていますので、アプリを入れると点群を作ることができます。


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今回使用したアプリです。


オイラは2年前から使用していましたが、地上型レーザースキャナーも持っていますので、LiDARスキャナを使うのは”ちょっとしたメモ”で使用しています。

”舗装などで使う・・・”などいろいろと実験してみましたが、きちんと精度が出ないので、ほんとメモとして使っています


ライトを照らしながら横断方向に移動して1分でこの程度の点群ができます。


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スマホからLASファイルに出力して、パソコンの点群処理ソフトに取り込むと、このように断面を切り出すこともできます。(あくまでも簡易で)


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TSで観測したデータで横断図を作成し、点群で確認するという具合になります。


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いつでも計測できるのでしたらこんな手間はかけないのですけど、また夜勤で列車見張り員を付けて再計測することは時間とお金がかかるので”保険”としてです。


写真では距離を測ることはできませんが、これなら色とか寸法を簡易で測れるメリットはあります。


iphone 12 PRO は当時10万円ぐらいでしたが、iphone 14 PROは15万円。簡単に携帯電話を変えることができなくなりましたね、(苦笑)

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もぐらくん

サラリーマンを辞め、田舎に住み、測量・土木一般の図面の出張サポート会社をやっています。
土木の3次元データ作成なども始めまして、まだまだ土木の発展を信じて仕事をしています。

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