もぐらくん

田舎に住んで公共工事のお手伝い。現場管理からCIMまで現場の実情を記事にします!!

CIM ・ 情報化施工

丁張板の活用

先週末の記事を前回書きましたが、もう一つやったことがありますのでちょっと記事に。


以前は仕事で丁張仕事もやっていたのですけど、マシーンコントロールなどで、大型土工や床掘などはバックホウのマシーンコントロールが増えてきました。


今回は雨水や湧水を流す管路の床掘のマシーンデータです。


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結構延長があるのですけど、マンホール設置個所と管路の床掘を作っていました。現場の方は初めてこの”バックホウのマシーンコントロール”を使われまして、

「とても楽になりました。そしてこんなに正確に掘れるなんて思ってもいませんでした」

という感想でした。


で、本当の書きたかったことはこれから。

数カ月前からかみさんからあるミッションを出されていたのです。


『押し入れに入れる棚を作ること』  


コンパネを買ってきて作ろうかな〜と考えていたのですけど、このように”丁張レス”になりだしまして、買い込んでいた丁張板の出番が無いのでこれを使って週末は工作をしていました。


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できたものはこちら。丁張板10本使って100円×10本=1000円

いや〜、丁張板って結構安いのですよね。これをコンパネで作っていたら2枚で3000円ぐらいかかりますからね。

「丁張板は表面がザラザラでしょ!」 と思われますが、電動サンダーを使ったら簡単に高級な杉板になってくれます。

そして丁張杭。これも1本100円ぐらいで買えますので、これも”角材”として使えます。


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で、押し込みへ納品されミッション完了。


最後に一言。以前は掘削の丁張など自動追尾TSで1人で1日に20か所ぐらいはかけていましたが、数年前にちょっと頼まれまして、丁張かけたのですが・・・コツと暗算に手間取って悲惨な結果になりました。やはり”いつもの慣れ”は大切です。

街中の空撮のお仕事

今週は週初めより遠方に行っていましてブログの更新が滞っていました。途中まで書いては予定の時刻となり移動するなどで結局投稿できずじまいでした。


さて、今週初めより関西方面で法務局関連の業務で空撮の仕事をしていました。


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まずは評定点の作成。国土地理院に登録されている”2級、3級基準点を事前に平板ソフト(TREND-FIELD)で平面図を作成しておいて、GNSSの誘導の元その基準点に行って、確認の計測です。


基準点だけでは足らないところには新点を作成して、マーキングです。 

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今回は住宅密集地域上を40haの撮影でした。


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機体はこれ。MATRICE300 RTK。カメラはZENMUSE P1に50mmレンズ搭載。


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送信機の画像を大きなモニターに写して、監視員の配置や飛行エリアの確認をみんなで行います。

なんにしても今回は鉄道の上空も飛行させることで、1か月前から鉄道会社と協議を行って、飛行許可をもらいました。

離発着場も、市役所に申し出て公園を貸し切って行いました。


工事現場ならちょっとした広場から飛ばせれるのですけど、街中では離発着場もきちんと決めておかないと飛行でできませんね。


ではどのぐらいの画像が撮れるのかを検証。


上空140mから撮影。赤丸の中を拡大しますと・・・

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このぐらいの映像が撮れます。


80m上空からだと・・・

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このぐらいです。あまり大差は無いように見えますが、小さな測量ピン(評定点)を写すには100m前後で飛行を行いたいところです。


何とか6時間かかって完了することができましたが・・・・緊張の連続ですね。街中なのでいろんな電波障害があり、通信機とUAVの電波が切断されることもしばしばで、電波がつながる箇所に移動したり飛行ルートを変更したりと、やはり”魔物”が存在していました。(苦笑)


さて、この法務局関係のお仕事はまだどこもやっていない手法で、全国でも広島の会社さんだけでオイラはそこからの依頼で空撮をしました。このシステムが市販で出ると、地籍調査は格段に効率よく仕事ができるようになるそうです。

舗装の出来形観測

今週で8月も終わり。 「まだ夏休みだったんかい!」と思ってしまいますが、お盆のころのあの異常な暑さ。誰もが勉強なんてする気の起こらない暑さでしたね。

それが昨日から朝晩が涼しくなり、昼間も30℃と涼しく・・・・って、30℃で涼しいと言っている事態オイラも異常なんですけど、でも”恐ろしい夏を乗り越えたな”と、思える暑さになりました。


先週は暑さの締めくくりに、アスファルト舗装が終わった後に路面の出来形管理ということで、地上型レーザースキャナー(TLS)で路面を計測して歩きました。(路面の暑さは尋常じゃない!)


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路面の出来形管理というのは数mmの誤差を調べるものであり、計測する側も慎重になりますね。

そこでTLS観測とその後処理の注意事項を少々書いてみます。


この写真に写っている機種は、ノンプリズム方式のタイプとなり、機械設置も360℃プリズムを使って通常のトータルステーションと同じ精度になるとされています。

測距距離も600mと遠くまで計測できます。しかし・・・・これが問題なのです。


路面へのレーザーの入射角という問題もありますが、2級トータルステーション(TS)による出来形管理においても、TSから150mまでが計測してもよいという規定になっています。


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しかしこの機械はどうしても600mぐらいの点を取得してしまうのです。

そこで点群処理できるソフトでTLSから一定の距離までのデータのみにしてやる必要があります。


実際0.01m2に1点という密度で計測していかなければならないのですけど、遠くから取得した点が混ざってしまうと、精度も落ちてしまいますので、このようなデータ処理が必要になります。

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ソフトによっては自動でできるものもあります。ちなみにオイラは約25mごとにTLSを移動して観測していますので、30m以上の点群は削除するようにしています。


しかし・・・こんな出来形管理って必要?と思ってしまうオイラでございます。(苦笑)

路面調査

6月も終盤に入ってもほとんど雨が降っていなくて外の仕事はやりやすいのですけど、

「そういえば今年梅雨に入ったんだっけ?」

と今年は梅雨が無い?!のか?とネットで調べたら中国地方は6/14ごろに梅雨入りしたことになっていました。朝から気象庁の心配をしていました。(笑)


さかのぼるところ今月の初め。ある建設会社さんの工事でこんな仕事をさせてもらいました。


  ≪Mission≫ 道路の路面調査をUAVで


今回は約2.5kmをUAVで飛行して地上を撮影しました。


手順は

1)基本測量+工事用基準点を100mごとに歩道に左右に設置

2)飛行計画+関係周辺・役所へ許可

3)飛行

4)解析


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この道路は国道で、交通量は非常に多くUAV写真からオルソ写真(ゆがみのない連続の写真)を作るにはまずは”車を写さない”ことが大切ですが・・・まず無理ですね。


出来上がったオルソ写真にはこのように車が写ったものが出来上がってきました。

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それを点群・オルソ写真作成ソフトで写真を操作しますと・・・・


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このように車を削除して、路面が確認できるようになりました。必ず車が写りこむことを想定して、飛行ルートや撮影方法を考えて飛行していました。


ちなみにこの写真は地上70mから撮影しています。


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小さな測量ピン+白笠をつけて、100mごとの基準点を作成していましたが、このようにオルソ写真でも確認出来て、計算上誤差は全線基準点で数mmで作成されています。

ちなみにジオタグ(緯度経度情報付き写真)で作っていますので、写真をCADに取り込むだけでこのように正確な位置に張り付いてくれます。(いっさい手直しはしておりません)


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このUAV撮影で得られるデータは

 1)路面ひび割れ調査

 2)線形の作成

 3)道路幅員

 4)路面断面(この後TLSで測量していますので、どれだけの誤差があるか確認中)

 5)現況の平坦性


image(点群)


ちなみに今回作成した写真データ容量は35GB。

これをどのように取り扱うかが決め手ですね

現場を三次元化することでコストを落とせるか?

梅雨も近づいて天候を気にしながら仕事をしなければいけない時期になりました。

測量機は雨は弱く、壊さないように・・・雨の中で使っています。(苦笑)

しかし雨の中で測量機を使っていますと・・・人間の方が先に壊れてしまいますのでほどほどにしています。


と、現場仕事と大きなデータを取り扱うことが多くなりまして、思わぬ時間を費やしてしまうことが増えてきました。


先日は大きなデータをサクサク扱えるパソコンが現場にないということで、プレゼンのお手伝いで会議に参加させてもらいました。


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点群だけなら点を間引いてそれなりに低スペックのパソコンでも取り扱うことができるのですが、”複雑な3Dソリッドデータ”があるとそう簡単にはいかないのです。(ソリッドを分解してサーフェスにすると少しは軽くなりますけど)


この写真データはモデルと点群を合わせたものでして、メモリーが20GB以上必要になっていましてノートパソコンで16GB以上入れてあるものは非常に少ないものです。


それよりも3Dデータをプレゼンに使うことって結構難しいものです。3Dモデルをクルクル回して見せるだけでしたら、現場の3次元化は意味がないものです。


オイラが思っている現場を3D化にする理由は・・・

1)3D化にすることで設計図面の構造・形状に不備がないか確認できる

2)現場に行かなくても、3Dで必要な寸法を測り、計画をすることで早く対応する

3)数量の算出

 など

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何もかも現場の職員だけでは3D化する時間がないかもしれないので、分業ということで3Dモデルや現場内の点群作成はアウトソーシングでもよいと思いますが、現場のかたはそれを使い切って現場のコスト縮小に努めなければ、現場の3D化は無駄になるでしょう。


では3D化することでどうやってコスト縮減・現場の効率化に持っていくかは人それぞれですが、オイラが思うところでは、きちんとした形では無いところだと思います。


1)リスクアセスメントへの活用

  (安全を持ち出すといくらお金がかかるかわからない)

2)現場職員の完成へのイメージ作り

  (モデルを見て製作に関する問題点や完成への知識を入れる)


などですけど、もともと設計図面が作成されている施工現場では、お金を落とすための3D化は少ないと思います。でもコンサルタント会社みたいに公共工事などの計画をする際には、施工会社のロスにならない(施工手順や工法)で、この3D化にすることで、コスト落とすことは十分にできることでしょう。


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なので、施工現場で3D化する必要性といえば・・・・


3)発注図面の正当性や、コンサルタント会社が作成した仮設計画が本当に良いのか?

  を調べるために使用

  (「発注図面なんて信用していないよ!」発言になってしますが(苦笑))

というところでいきますと、施工現場でもコストを落とすために3Dを使うメリットはありますね。


最後にですけど、これはオイラの個人の感想でして、公共工事への3D化目的とは違うことがありますのでご了承を。

現場の3次元化

今週もずっと現場続きで、春を通り越して夏になったと感じる日々です。(苦笑)

今週は『駅のこ線橋3次元化』のお仕事と、『2km現道の基本測量+舗装修繕の計画用測量』という感じで、体力勝負のことばかりです。


で、最初の「駅のこ線橋3次元化」で、お知り合いにも応援に来ていただいて地上型レーザースキャナーを3台導入して計測してきました。


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駅のホームに入って測量ができればもっと楽だったのかもしれませんが、お客さんがいるところでの仕事はダメということで、すべて一般道から計測しました。


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細かい箇所も結構あるので機械の据替も120回ぐらいになっています。


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このこ線橋の修繕工事において、電気が通っている架線とのクリアランスや、個人の家の中へ足場などを設置する際のシミュレーションとして、点群を活用していくための3D化です。


最近このようなUAVなどもですけど、3次元化にして計画をすることにより、工期短縮とか”失敗のない計画”で、工事を終わらすことができるようになり始めました。

今年初めに仕事として舞い込んできたのが・・・

「都市高速高架橋の修繕計画を4Dで行う」 

(4D = 現場を3D化して時間をつけて3D画像で工程を作成)

ものでしたが、なにぶん零細企業でしてこんな大きなことをする機動力を持ち合わせておりませんので、行ってくれる業者の紹介でお断りさせていただきました。


しかし公共工事において、工事を発注する段階のコンサルタント会社で、きちんと施工工程を考えて設計を行うことは絶対にコスト(費用)を抑えれると思います。


あるコンサルタント会社の設計している人は

「うちはマニュアル通りの計画をするだけです。施工方法は建設会社さんが考えるものです」


と言った人がいますが、結果的にまともに施工できない構造物を作るようになっているので、現場では仮設物の変更だらけで結局いらない税金を投入する羽目になっている現場もあります。


土木工事においてもきちんと計画をしておけば施工もスムーズにいけば、人間かかかわる量が減って、利益も出るものです。あと「安全」に関してはどれだけコストかけるかは、現場の人次第です。危険度というものは数値では表せないですよね。 ”各自の気持ち” で数値は決まりますのでね。


点群にすることは機械がやってくれるのですが、これから現場の人が使いやすいデータに作り替えていくのがオイラのお仕事。3D化にしても現場の人が使えなかったらダメですからね。

「現場でオイラがこの点群を使うにはどうする?」を考えて納品するつもりです。
(でも簡単にはできないですよ)


Trimble X7

連休明け。「休んだ・・・」という感じは全くなかったのですけど、家のことをしているのも”気分の切り替え”ということで休んだのだなと感じます。

この連休は3年ぶりに 「人の行き来」 が、多くて、少しコロナが”一般化”になったんだなと感じることができました。”恐怖” → ”注意をして”になり、新しい生活環境で前の賑わいが返ってくることを期待します。


さて、今週も最初からハードルの高いお仕事をやっております。

連休前に新しい機材がやってきました。


Trimble X7


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地上型レーザースキャナーです。


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以前のは Trimble SX10 。 どちらも一長一短ある機材ですけど、世の中が3Dの取扱いが増えてきましたので、追加導入しました。


ちょっとこの2機種の違いを列記してみます。


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他社のもいろいろと良いものはあるのですけど、トータルステーション(Trimble S7)と、どれも同じバッテリーが使えるというもの、選択のひとつでした。


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初めて使い始める現場で・・・1日に80か所ぐらい据え変えながらスキャンしてきました。


機械はは別タブレットから操作できるので、このように梁に置いて使うことも。

(優しく取り扱っています)


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新たな測量を行っていきます。

UAVによる測量

「5月の連休前であるが、この1週間の使い方で工事は大きく変わる。」

と、オイラも現場代理人だった時には、連休までの追い込みや予定工程の死守には気分を使ったものです。

現在でも同じことではありますが、コンクリートの長期養生ができるということで、連休前にコンクリート打設の工程を組むことが多かったですね。


最近は現場からデータをたくさん取っておいて連休中に・・・・って、もうブラック企業まっしぐらの工程です。(苦笑)


工事開始の時期ですので、UAVによる起工測量へも声をかけてもらうのですけど、点群の作成は奥が深いものです。


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こんな谷間の箇所で、UAVでの撮影では、基本、プログラムでの撮影ですが、立木・枝などで山側の撮影ができないことが多いです。

(ちなみにここは高度100mでも立ち木にあたりそうになり緊急停止しました。)


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それならTLS(地上型レーザースキャナー)で測量すればいいじゃん!

という思われることもありますが、やはり工事をするに、オルソ写真(ゆがみのない平面写真)が欲しいですよね。TLSでは色が悪いのでオイラは好かないのです。(苦笑)


そこで立ち木の下を撮影するために、UAVの高度を落として「斜め写真」を追加撮影しています。撮影方法やマーカーの置き方にはちょっと”慣れ”が必要ですが橋の下など斜め写真を追加することで、TLSを追加で行わなくても地盤測量はできますね。


4年前に西日本災害時に、山滑りなどで木など転倒していて、地盤を撮影できないので始めた撮影方法です。

基本公共工事の際は、真上から撮影した写真のみを使用して土量を算出していますが、3Dモデルなどを作成する際は、斜め写真を入れてどの向きからでも見てもきれいに見れる点群を作成しています。


今ではUAV測量に”斜め写真を入れたほうが精度が高くなる”という、研究成果も出ています。


斜め写真を入れることでこんな精度の違いも出る現場もあります。


写真による点群作成は、このように川の水面と橋には高低差があり、通常真上からのみでの撮影ではきれいにいかないものです。


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線路がグダグダになります。


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そして真上から撮影した写真にこのような斜めから撮影した写真を数枚追加します。


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すると・・・線路がまっすぐなオルソ写真が作れます。


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注意事項は、斜めになるので被写体との距離や明るさの違いが出るので、絞りやピント調整は必要となります。うちのUAVは高精度GNSS内臓なので、どの位置から斜めに写真を撮影したか写真に記録されるので良いですけど、通常のUAVは斜め撮影でも写真の重ね(ラップ)をきちんと考えて行わないときれいな点群にはなりません。(ちょっとマニーかな)


では有意義なUAV撮影LIFEを。(笑)




コンクリート打設

春めいてきましたね〜。今週も晴れの日が多く仕事日より?となりますが・・・何かと追われています。(苦笑)

しかし農業もしていますので、昨日はこの地域全体の溝掃除に出て、苗を作る準備に田んぼの荒起こしをしておりました。

と、ここまでは予定通りだったのですが・・・仕事のデータBackUp用サーバーのHDDが飛んでしまい昨夜からデータ移動・コピーをして現在進行形です。

 

そんなこんなで時間を押しているのですけどブログは通常通りで。(笑)

先月またつまらぬものを作ったので紹介を。

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高さ5cmのコンクリート製のテトラポットです。

これまでに3Dプリンターでちっちゃなものを作っていましたが、やはり本物コンクリート作ってみたく型枠を作成してみました。 

 

時たま酔って夜中にAutoCADで3Dデータを作って遊んでいまして、2月ごろに3Dプリンターで作成していました。

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組み立てるとこんな形になります。

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ホームセンターで補修用のモルタルを買ってきます。

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型枠に流し込みです。

型枠には剥離剤を塗っておきます。今回は車ワックス用のシリコンで代用しました。

 

型枠に水と混ぜ合わせたモルタルを流し込み五分釘でバーブレーター代わりに締固めをします。

水セメント比が大きくならないことがコンクリート強度の要です。

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ブリージングが起こりますので、しばらくはモルタルを継ぎ足したり、釘で上のあたりだけを締固めます。

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一日おいてバケツの中に入れて水中養生。

 

3日目に脱型して完成です。

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コンクリートの3Dプリンターが出てきているのに「流し込み型枠」を作るなんて遅れていますかね?(笑)

ヒートマップ出来形管理

気温が上がり春めいてきましたが、年度末もあと4日をなりました。

オイラも ”4月初旬から工事を始めますから〜” という現場の3Dを作らなければならないので、ある意味今週が山場となりそうです。

 

年度末の仕事といえば、土工が完了した際に、ドローンや地上型レーザースキャナーで現場を3次元にして、計画の3Dデータと比べて出来形管理を行う、

「出来形合否判定」通称「ヒートマップ」を作成する方法もあります。

 

これまでは20mごとに法長や道路幅を計測して出来形を管理する方法でしたが、下写真のようにドローンなど方作成した点群とTIN(LandXML)データを重ねて、出来形管理を行うこともできます。

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これをソフト上でこんな帳票にして、出来形管理とします。

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判定はのり面部と天端部に分けて管理しますが、今回はのり面のみにして管理しています。

左側の表は設計との誤差の数値が”平均高さ・最大値・最小値”などが表示されています。


ちなみにドローンなどで点群を作成した場合、点の間隔は5mm程度になっていますが、この出来形評価に使用する点は、1m×1mに1点以上あれば良いので、ソフト上で点群の数を間引いて評価してくれます。


また測点延長も長くなるとヒートマップの絵が、細くなってしまうのでオイラは部分的に範囲を分けて作成しています。

 

しかし・・・昔ながらの20mごとの管理でよくない? と思っているのはオイラだけ?

このような管理をしてほしいと、現場から頼まれては仕事を行っていますが、この管理方法には問題点もあります。

 


1)のり面が数段に分かれていると、段ごとに出来形管理するようにドローン飛ばさないといけない。

というのも、のり面が全部できてからでは、もし下のほうののり面が規定に入らないときにはバックホウのアームが届かなくなりますので、1段ずつ管理するのが本来でしょう。



2)土工の出来形管理なので、構造物(シールコンクリート)などを施工する前に計測する必要がある。

工事の手順で手待ちになることがある。



3)設計との評価に使用するTIN(LandXML)データは、土工面なので、通常マシーンコントロールに使用するデータを使用しますが、マシーン用データではのり面部を長くして作っておくのが通常です。

なので下写真のようにのり面以外にもTINがあるので、本当ののり面部のみに作り直す必要があります。

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                     ↓

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現場を一度に合否判定をしてしますと・・・・・

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このように ”異常値有” となってしまいます。



これと同じく舗装工事でもこの方法を使うこともありますが、土工と似たような感じになりますね。

現場よっては従来の「TSを用いた出来形管理」で20mごと、日々管理ができて良い場合もあります。


自分の現場に合った出来形管理方法を選んでくださいね。

勉 強 会

今週は春めいてとても気持ちの良い日が続いていましたが、今朝は久々に雨が降りました。

実は消防団員として、春の乾いた空気は怖いのですよね。ちょくちょく田んぼの畔を野焼きされているのを見ると、いつ出動に呼ばれるのか?と。


そんな暖かい日に先週に続いて、今も寒い土地北海道からお仕事の話で、我が家に訪問してこられました。

オイラが仕事をしている内容や物理的な機材の話などで1.5日間話ができました。オイラはプチ自慢みたいなので好き勝手な話ばかりして充実していました。(笑)


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岡山のお方も来られて、ドローンのカメラ設定やレーザースキャナーの使い方や特色など一緒にお話をしました。


やはり地域性があるので、この辺りでの仕事がそのまま北海道に使えるかというと難しいところもあり、そのあたりもお互いでできる仕事もあるのではと。測量や土木工事はどうしても”現地生産”なのですが、データの処理が早かったり、上手にしてもらえるところがあれば連携するというのも有りですね。なんせインターネットはつながっていますので。便利な世の中になったものです。(年寄の言葉になりましたが・・・)


先日ここで話をしたメンバーはみんな「工事現場に寄り添った方法の技術を提供する」という事で一致しており、話は同じ方向に向かうのでとても有意義な時間でした。


完成検査と次の工事が始まり出した3月末。国の方でルールはできて基準書などは出てきていますが、オイラ達がそれを現場でスムーズに運用+有効に取り扱えるように技術を提供できるようにする会社。未踏の部分を始めることになりそうなので、まだまだ勉強しないと新しい土木部門にはいけそうにありません。(苦笑)

3DCADの歴史

昨日南の方の現場に出かけましたが、まだ行きがけには雪が残っているだろうと思っていましたが、???路面には雪が無い。 ふと考えると先週は内業ばかりしてい天気をよく覚えていなかったけど、”雨がたくさん降った日”を思い出しました。塩カルまみれの道路もきれいな路面になっていましたので昨日の通勤ドライブは気分が良かったです。(笑)


年度末も押し詰まろうとしているのにまたまた悪い虫が出てきまして〜、パソコンの入れ替えを行おうと部品を買い集めています。そのなかで一番手間取るのが ”ソフトの移動・インストール” です。

OSのインストール方法にも歴史がありますね。 


1995年ごろ Windows 3.1  フロッピーでインストール

1998年   Windows 98   CDとフロッピーでインストール

2001年   Windows XP 〜 8.1  CDで発売
2015年   Windows 10  USB またはダウンロード


と、OSの歴史もいろいろと。


それで再インストールするCADなどのソフトを引っ張り出していますと、こんなものも出てきました。


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2000年 初めての3次元CAD Vecter Works 8.5 

建築系CADだけど土木的な機能も付いていて、現況をランダムにTSでXYZを観測してきて、等高線を作っていました。まだサラリーマン時代だけど、40万円のノートパソコンやこのソフトを使って。仮設計画などでは重宝しました。


2003年には実は「3Dと土木構造物の出来形管理論」を。
デジカメとGPSで構造物をリアルに映し出して、それをパソコンに接続して3Dモデルと位置合わせをして出来形管理が出来ないかなと?と。つまりARですね。 


ソフト技術者さんなどに問い合わせに行っていましたが・・・

「まだ今の技術では無理です」 といわれて ” 時 ” が来ないとダメだなと思っていましたが、そろそろかなと思っています。


余談ですが、2006年にブログ開始です。


次にVecter Works 12 も買っていましたが、AutoCADのCivil3Dが出てきまして、等高線が描けるようになったので次はこれを買いました。


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AutoCAD Civil 3D 2008
Civil3D の2代目 まだバグが多くてソフトが落ちるわ、機能が使えないところがありましたね。なのでこのころはサブスクにも入っていなくて、このバージョンをずっと使っていました。

 

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次にAutoCADの複合版 INFRASTRUCTURE DESIGN SUITE 2015 を購入。

2008より格段に良くなってサブスクでアップグレードしていきまして、2018ぐらいで非常に安定して、サブスク制度が無くなり今は2020で止まったままです。
ちなみにこのUSBの容量は20GBにパンパンにデータが入っています。もう必要ないからフォーマットして通常のUSBメモリーに使用するかと思った次第です。


こう過去のものを並べてみると・・・オイラの歴史が。歳をとるものだ。(苦笑)

難しい現場

まさかの2月の終わり。「時間が欲し〜い」と思っている方は多いかと思います。だからこそ時間を粗末にしているとツケがどこかで回ってくるんですよね。


と、思ってオイラはひたすら”走っている”つもりなんですけど・・・・無駄な時間を過ごすことも多々ありまして・・・ツケが回ってきています。(苦笑)


ともあれ、急ぐがあまり失敗をしてしまえばすべてがダメになりますので、そんなところには時間をかけてじっくりと〜無駄なこともやりましょう。


先日公共工事を始めて元請けで行うという建設会社さんから連絡があり、測量のお手伝いをすることになりました。もちろん施工方法も考えてほしいという事で現場に立って考えたのですが・・・わからん。 非常に難しい現場です。


そこで時間をかけて工事の形が見れるようにざっくりとした3Dで考えてみることにしました。


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勾配のきついBOXカルバートの施工。


大型ダンプも入らない道路を2mもかさ上げ。その上生活道路なのでBOXカルバートを施工中でもその部分に車が入らないといけない。


「どうやって施工すればいいんだい!」です。


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UAVを飛ばしておくと、事務所にいながらいろんな思考ができるので便利なのですよね。


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建設会社の人たちにこの辺りの資料をパソコンで見てもらうと・・・

「これ、非常にわかりやすい。役所の人と話をするのにぜひ使わせてもらいます」

と、言ってもらいました。

車が通るのがやっとなので、丁張をかけておくことも出来ないので、床掘も随時測量しなければならない。しかしこの建設会社さんは測量機を持っていない会社なのです。

そこで3次元的に測量データをオイラが作り、現場では自動追尾トータルステーションで作業員さんが測量して施工することになりました。先週末は自動追尾の使い方の講習も行いました。


久々に”現場代理人”になった気分ですけど、前途多難の現場サポートになりそうです。

先を考えて

毎回書くようになるのですが・・・・「今年は寒い!」。

毎日朝には雪が積もっている状態です。南側に行くと雪こそ少ないのですけど、風が強いです。そのため測量での”後視点”に立てているプリズムが風でひっくり返って今月だけで3つ壊れてしまいました。(泣)


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(プリズムの一部が壊れてボンドでのりつけ・修復している状態)

プリズムがバラバラになって修復できないのもあります。


さて、今年も「建設物価」の本を発行されてい”る建設物価調査会”から『建設ITガイド』が発売されました。


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昨年末にトンネルのクラック調査をオイラもやりましたが、同じようにされていることが紹介された記事も載っていました。考え方は同じようなのですけど日数で行くとうちが早く作れるかな?(笑)


 毎年この本を読んで思う事があるのですけど、建設業界がどこに向いて行っているのか?を経営者の人はぜひ読んでいただきたいものです。国土交通省の取り組み、そしてそれが次第に県・市町村に反映されてくるのは必須ですので。


「マシンコントロール?そんなのうちの会社じゃ使うことにならないよ!」


と5年前に言っていた建設会社さんは、自社でマシーンコントロールバックホウを買われましたからね。


建設業界も次のステップに入り出した様子なのですけど、まだ環境がそろわないので知っておくことだけでよいと思います。
VR(バーチャル・リアリティー)を建設業に。


オイラが約20年前に建設会社を辞めるころに”理想の現場管理”としてGPSやモデル・ARを調べていました。当時はタブレットというものが無くて、カメラを構造物を映すと、GPSによって3Dモデルと重ねて見えて、出来形管理ができるという構想をしていました。

このころにはサラリーマンでありながら自分で3DCADソフトを持っていましたので、3Dデータをどのように活用すれば現場が便利になるか考えていました。

(マニアックな人間だったとつくづく思いますわ・・(苦笑))

ソフト面はMicrosoft社が本気で取り組みだしましたね。VR会社の買収などをして。


というものの、現実はひたすら体を動かして仕事をするしかないのですけどもね。(苦笑)

現場の力

2年ぶりに地域の行事が今週末にあるという事で、仕事をしつつ準備をしています。これまでは地域の行事がたくさんあったのですが、昨年から一気に無くなって・・・・実は気楽?になってはいたのですが、寂しかったというところもありましたね。週末は選挙と同時開催で”秋の集い”(文化祭)を行います。


仕事も踏ん張ってはいるのですが、月曜日に投稿した”写真測量”の結果を書いておきます。

前回投稿したいた機材で実際の現場に行き撮影したのですが・・・撃沈。何とか撮影はしていましたが、取付金具・カメラ雲台・照明等何もかも強度不足の上、レンズの選択も失敗していて、ボロボロながら撮影していました。


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そこで2回目の撮影は改良モデルで行ってきました。


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結局今回も調整不足な個所があり、現場の方の協力があってやっとこ撮影することが出来ました。

片側1車線は一般車が通行していますので、ライトには段ボールでフードを作成してつけています。


どのぐらいで精度で撮影できたかをお見せしますと・・・

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写真でクラックが見えるぐらいになります。


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しかし、中央から端っこまで、この”ガチピン”(ピントがしっかりあっている)で、1000枚超えを1枚も失敗せずに撮影するには特定の機材の準備とカメラ設定と撮影方法が必要であることは一応書いておきます。


この写真をどのような成果になるかは、企業秘密という事にしておきましょう。(笑)

現場の人が「もっと楽に仕事が出来ないか?」という気持ちが出て、「このようにできたら良いのに」という発想があって出来た仕事だと思います。そのお手伝いをオイラがしたという事になります。

これも数年前ではできなかった仕事・技術ですので、昔はコツコツしかできなかった仕事でも


”今ならこんな風にできないか?”


と思い立ち、技術の相談をするのが現場の力ですね。

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もぐらくん

サラリーマンを辞め、田舎に住み、測量・土木一般の図面の出張サポート会社をやっています。
土木の3次元データ作成なども始めまして、まだまだ土木の発展を信じて仕事をしています。

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