もぐらくん

田舎に住んで公共工事のお手伝い。現場管理からCIMまで現場の実情を記事にします!!

測量

建築の墨出し

年末。現場と消防団活動を終えて、とりあえずオイラの御用納めということになりました。

今週はちょっと詰め込んで現場作業を何とか終えましたが、データー解析や報告書は年末年始のお仕事になりました。


さて、年末最後の現場として、建築現場の柱の墨出しを行ってきました。

地面より一段下がった箇所のコンクリート面への墨出しでした。


そこで以前広島駅新幹線ホームの”ホームドアの設置”で精密に測量を行う方法にプラスして、同時に梁などの墨出しを行うことをしました。


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なかなか言葉では説明できないのですけど、鉛直にレーザーが出る墨だし器にプリズムを取り付けて直接柱の位置を出すことです。

これまで何度もこの方法で測量してきましたが、今回は”レーザー墨だし器”も、自動追尾型を使用しまして、建築ながらの”直角方向”も地面すれすれにプリズムを設置して同時に梁などの墨出しをしました。


この装置には3Dプリンターで作成したアイテムが2つ使ってのシステムです。


約1000坪の建物ですが、もともと年明けの2日間で測量をする予定でしたが、

「年内に墨出しを・・・・」

ということで、現場の人も”会社としては休み入ってもやりきる!”という気力がすごく出ていまして、オイラも気温5度ぐらいでも汗だくで一緒に作業をさせていただきました。


ほぼ水平な土間に墨出しをするのでしたら、巻き尺などで出来るのですけど、このような段差がある箇所に基準となる柱が先行する場合、位置出しは難しいですね。


何とか1日で終えることができまして、みんなほっとして現場周辺の雪かきや清掃をされて今年を終了されました。というかオイラがほっとしまして、帰って”グビっ”といきたかったのですが・・・・消防団の夜のお勤めで落ち着いたのは夜半前でした。

今年も怪しい仕事を行ってきましたが、目的は

「仕事の効率化で業務時間短縮」ですね。

また新年早々怪しいことをやる予定です。(笑)

丁張板の活用

先週末の記事を前回書きましたが、もう一つやったことがありますのでちょっと記事に。


以前は仕事で丁張仕事もやっていたのですけど、マシーンコントロールなどで、大型土工や床掘などはバックホウのマシーンコントロールが増えてきました。


今回は雨水や湧水を流す管路の床掘のマシーンデータです。


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結構延長があるのですけど、マンホール設置個所と管路の床掘を作っていました。現場の方は初めてこの”バックホウのマシーンコントロール”を使われまして、

「とても楽になりました。そしてこんなに正確に掘れるなんて思ってもいませんでした」

という感想でした。


で、本当の書きたかったことはこれから。

数カ月前からかみさんからあるミッションを出されていたのです。


『押し入れに入れる棚を作ること』  


コンパネを買ってきて作ろうかな〜と考えていたのですけど、このように”丁張レス”になりだしまして、買い込んでいた丁張板の出番が無いのでこれを使って週末は工作をしていました。


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できたものはこちら。丁張板10本使って100円×10本=1000円

いや〜、丁張板って結構安いのですよね。これをコンパネで作っていたら2枚で3000円ぐらいかかりますからね。

「丁張板は表面がザラザラでしょ!」 と思われますが、電動サンダーを使ったら簡単に高級な杉板になってくれます。

そして丁張杭。これも1本100円ぐらいで買えますので、これも”角材”として使えます。


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で、押し込みへ納品されミッション完了。


最後に一言。以前は掘削の丁張など自動追尾TSで1人で1日に20か所ぐらいはかけていましたが、数年前にちょっと頼まれまして、丁張かけたのですが・・・コツと暗算に手間取って悲惨な結果になりました。やはり”いつもの慣れ”は大切です。

土地を探す

秋も深まって久々に朝が気持ちよくなりました。 この週末は久々に”仕事はすべてOFF”でやってみました。 何かと仕事を引きずっていますが、ちと自分のことをしていました。


まずは昨日この地域で行っている”マルシェ”に出品するために商品を採りに朝から行ってきました。


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秋といえばキノコ。 自分ちの山は数か所あるのですが、昨日は久々に数十年ぶりに行く山でして、スマホのGPSをたどりに自分の山に行きました。


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実は事前に我が家の土地の地図を Google Earth  で誘導できるように”KMLファイル”を作成していまして、cm単位の誘導はできないのですけどおおよその位置には誘導してくれますので、自分の土地を手軽に探すことができます。


昔は親に山連れて歩かれて、土地の堺を覚えさせられたといわれていますが・・・山に上がる人もほとんどいなくなった現在では、自分の土地を示す方法としてこの方法が一番良いと数十年前からオイラは考えていまして、このデータを作成する仕事も少しずつしています。

(地籍調査が終わった箇所でないと出来ませんけど)


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こんな山林なので、土地の境などは簡単にはわからないものです。それ以前にそのあたりに行くのも至難の業ですね。

ちなみにこの山林はオイラが中学生のころ親と植樹して草の下刈りなどをしていました。


話は変わり今朝yahooニュース記事にショッキングな記事がありました。


磯野 波平(サザエさんの父)は、54歳だと。オイラは同い年になってしましました。

ちなみに福山 雅治氏は53歳。 ダブルでショックです。(苦笑)

街中の空撮のお仕事

今週は週初めより遠方に行っていましてブログの更新が滞っていました。途中まで書いては予定の時刻となり移動するなどで結局投稿できずじまいでした。


さて、今週初めより関西方面で法務局関連の業務で空撮の仕事をしていました。


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まずは評定点の作成。国土地理院に登録されている”2級、3級基準点を事前に平板ソフト(TREND-FIELD)で平面図を作成しておいて、GNSSの誘導の元その基準点に行って、確認の計測です。


基準点だけでは足らないところには新点を作成して、マーキングです。 

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今回は住宅密集地域上を40haの撮影でした。


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機体はこれ。MATRICE300 RTK。カメラはZENMUSE P1に50mmレンズ搭載。


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送信機の画像を大きなモニターに写して、監視員の配置や飛行エリアの確認をみんなで行います。

なんにしても今回は鉄道の上空も飛行させることで、1か月前から鉄道会社と協議を行って、飛行許可をもらいました。

離発着場も、市役所に申し出て公園を貸し切って行いました。


工事現場ならちょっとした広場から飛ばせれるのですけど、街中では離発着場もきちんと決めておかないと飛行でできませんね。


ではどのぐらいの画像が撮れるのかを検証。


上空140mから撮影。赤丸の中を拡大しますと・・・

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このぐらいの映像が撮れます。


80m上空からだと・・・

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このぐらいです。あまり大差は無いように見えますが、小さな測量ピン(評定点)を写すには100m前後で飛行を行いたいところです。


何とか6時間かかって完了することができましたが・・・・緊張の連続ですね。街中なのでいろんな電波障害があり、通信機とUAVの電波が切断されることもしばしばで、電波がつながる箇所に移動したり飛行ルートを変更したりと、やはり”魔物”が存在していました。(苦笑)


さて、この法務局関係のお仕事はまだどこもやっていない手法で、全国でも広島の会社さんだけでオイラはそこからの依頼で空撮をしました。このシステムが市販で出ると、地籍調査は格段に効率よく仕事ができるようになるそうです。

測量の効率化

今年の梅雨は・・・10日間。やっぱり無理があったのか?今週は雨が多い日が続きますね。

田んぼの稲も穂が出だしまして、水がたくさんいる時なので、農家さんとしては水がいるのですけど、日光も必要ですので来週ぐらいからはちゃんとした夏になってくれることを祈りましょう。


さて先週末は測量のお仕事をもらっている会社さんに、トータルステーションの自動追尾を使う練習を現場でしていました。


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Topconの杭ナビですが、施工個所が狭いところでしたら比較的使いやすい測量機です。

新規で自動追尾を使い始められる建設会社さんに、講習をするのは2件目なのですけど、はじめは操作に戸惑いと360度プリズムをずっと追尾させながら移動することが、難しいようで、機械設置だけでも時間がかかっていたのですけど、半日練習されただけでとりあえず一人で測量ができる感じとなりました。


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4月に教えた建設会社さんも時たま電話がかかってきていましたが、最近は全く相談がなくなりました。


先日も別な建設会社さんにトータルステーションの自動追尾を薦めてみましたが・・・

「以前使ってみたけど信用ができないから普通のトータルステーションで測りなおしました。それと・・・あまり便利と感じなかった」という言葉をもらいました。


オイラが察するところ観測するデータの作り方がいまいちだから便利だと感じないのだと思います。

今回も床掘や設計の高さを計算した平面図をオイラが作って、それを使って現場を施工してもらうようにしました。


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平板ソフト(福井コンピューター製 TREND-FIELDを使用)


他社さんもそうですが、途中で図面が変更になると、今度はこれをもとにして図面変更を自分でされて次の測量をされています。


オイラがTSの自動追尾を導入して12年目になります。測距スピードが遅いながらレーザースキャナーもついていましたので、一人で測量をして歩いていました。

工事現場で計画通りに施工するためには、測量機は必須。現時点オイラが勧めるのはTSの自動追尾と平板ソフトを連携して工事を行うところですかね。

暑い日の測量

いつもはまだ梅雨の時期なので気候が安定しないのか、雨や湿度が高い日がありますね。

先週は気温は33度ながら湿度70%の日に丸一日測量をしたのですが・・・ヘロヘロ君になってしまいました。

案外と気温が35度近くても湿度が40%台の方が体は楽かもしれませんね。


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工事現場内の作業や重機・ダンプを避けながらの基準点測量は思わぬ障害が発生しますので思うようなスピードで作業ができないものです。

この日は延長700m、基準点を20か所+現況測量をしたら、空調服を着ていても汗だらだらものでした。もちろん基準点の杭打ちから始まりますので、大ハンマーを振るだけで朝から汗だくでした。

しかしいつもこんな仕事をしているのですが、「もっと近代的に早くできないのか?」と思っています。

そこでTS本体は仕方がないと思うのですけど、後視と前視のプリズムはどうにかなるのではと思っています。先週から作れないものかと機材をネットで選定しているところです。

また出来上がりましたらここで紹介させていただきます。

夏が来た

まさかの ”2022年梅雨の期間15日”。まじかい!と思ってしまいました。

いつ梅雨に入ったの?と思っていたが「もう明けたんかい!!」と突っ込みがはいることになりました。なので昨日の道路現場ではじりじりに暑かったです。


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しかも事故のおかげで道路は大渋滞で、このGNSS測量の後の対回観測では、反対車線の基準点が見えないなどで、思わぬ苦戦で車が少し動いたタイミングで測距を行うことになりました。

(国道2号線でトラックの積載物が散乱)

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事故直後に、この現場を通過したしたので現場にはたどり着けたけど、仕事には影響がありました。


その帰りに一本の電話。

「もぐらさん、お盆前に舗装が終わりますので計測お願いしますね。」と。

「お、お盆前・・・・?」

1kmぐらいあり、交通量も多いので、真っ黒い打ち終わりのアスファルトの上に最低2日間は突っ立っておかないといけない仕事。


何か早く計測できる良い方法がないか思案して、夏を乗り切ることを考えることにしましょう。

路面調査

6月も終盤に入ってもほとんど雨が降っていなくて外の仕事はやりやすいのですけど、

「そういえば今年梅雨に入ったんだっけ?」

と今年は梅雨が無い?!のか?とネットで調べたら中国地方は6/14ごろに梅雨入りしたことになっていました。朝から気象庁の心配をしていました。(笑)


さかのぼるところ今月の初め。ある建設会社さんの工事でこんな仕事をさせてもらいました。


  ≪Mission≫ 道路の路面調査をUAVで


今回は約2.5kmをUAVで飛行して地上を撮影しました。


手順は

1)基本測量+工事用基準点を100mごとに歩道に左右に設置

2)飛行計画+関係周辺・役所へ許可

3)飛行

4)解析


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この道路は国道で、交通量は非常に多くUAV写真からオルソ写真(ゆがみのない連続の写真)を作るにはまずは”車を写さない”ことが大切ですが・・・まず無理ですね。


出来上がったオルソ写真にはこのように車が写ったものが出来上がってきました。

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それを点群・オルソ写真作成ソフトで写真を操作しますと・・・・


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このように車を削除して、路面が確認できるようになりました。必ず車が写りこむことを想定して、飛行ルートや撮影方法を考えて飛行していました。


ちなみにこの写真は地上70mから撮影しています。


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小さな測量ピン+白笠をつけて、100mごとの基準点を作成していましたが、このようにオルソ写真でも確認出来て、計算上誤差は全線基準点で数mmで作成されています。

ちなみにジオタグ(緯度経度情報付き写真)で作っていますので、写真をCADに取り込むだけでこのように正確な位置に張り付いてくれます。(いっさい手直しはしておりません)


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このUAV撮影で得られるデータは

 1)路面ひび割れ調査

 2)線形の作成

 3)道路幅員

 4)路面断面(この後TLSで測量していますので、どれだけの誤差があるか確認中)

 5)現況の平坦性


image(点群)


ちなみに今回作成した写真データ容量は35GB。

これをどのように取り扱うかが決め手ですね

路線測量

あれこれと現場の作業が多い日々ですので、週末が待ち遠しくなっています。休みたいから? いやいや、内業をしないと現場のデータがまとめきれないからです。(苦笑)


先週は延長2.5kmの基本測量を行っていました。100mごとに左右に基準点を置いた上に常設の基準点がありましたので、60か所。設計コンサルタント会社さんではこんなの日常でしょうけど工事の測量としては長いですね。


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この道路には250mごとに真鍮鋲の基準点がありますが、これが曲者。X、Y座標は正確でもZ(高さ)が、合っていない基準点なんですよね。


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2.5kmを水準測量をすると10cmぐらいのばらつきがあるのですよね。どう見てもGNSS測量で基準点を設置してあるようです。


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で、国土地理院HPより一等水準点場所を探り、どの基準点があっているかチェックをしてみたという感じです。調べてみると比較的新しい真鍮鋲基準点は、高さがあっているということがわかりました。


本日も標高800mのところに測量に行くのですけど、ここも計画が20年以上のもので、地質の変化があってか、基準点が高さが合っていない基準点が点在します。


大型工事がある前にはきちんとした測量データをまとめて建設会社に渡してほしいものですね。

測量実習

今週もお客さんに督促をされながら仕事をしている状態です。

「もぐらさん、まだ時間が取れないですか?」や「もぐらさん、〇〇日までには・・・」

など、声をかけて?(せかされて)いただきうれしい?限りでございます。

ま、自業自得なんですけど、ちょっと時間の使い方を失敗したら時間は取り戻すことができないのであとは寝る時間を削るのみです。(泣)

 

昨日が現場での測量実習を行っていました。以前ここで3Dを掲載した現場です。

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実は個々の建設会社さん。初めて公共工事を受注されたのですが、測量機は持っておられないし、したこともない会社。

会社へ行って社長さんと打合せをしていると・・

狭い現場なのですが構造物などの「丁張を全部かけてください」という依頼なのですが、川と現道で事前に丁張をかけることもできないしすぐに飛んでしまいます。

そのためには測量ができる人が現場に付いておくしかない現場なのです。

そこで、職員(作業員)の人に「測量ができるようになってもらおう」ということで、自動追尾TSとオイラが使っている平板ソフト(TREND-FIELD)を導入してもらいました。

「何もかももぐらさんの指示で動きます」

 

ということで、作業員さんが完成イメージを見てもらうために3Dを。

それを使って現場の測量にも応用していく感じで。

次に自動追尾と平板ソフトを使うにあたり、現場に持って出る平面図を作成しました。

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このように平面図に測点や高さをすべてプロットして、現場の人は高さ表示されている箇所をクリックすれば自動追尾TSで位置と高さに誘導してくれる仕組みで行うようにしました。

平面図には何もかも測量情報を入れてこれ一つあると構造物と作ることができるようにしました。

あとは・・・・作業員さんがこれを使い切ってくれるように指導して行くのみです。

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この現場は川と道路を合わせて5mぐらいしかない場所に高さ3.5mもある重力擁壁を作る設計です。(無茶苦茶です)

道路には下水や水道なども入っていますし通行を確保しながら工事をする。(無茶苦茶です)

 

昨日は発注者さんが来られて現場で打合せをしましたが、空撮の写真と平面図を合わせた図面や、この3Dの図面に

「現場を知るのにわかりやすかったです。今後このような工事の進め方が理想ですね」と。

完成高さなどを一目で確認できるので、問題視していた”通行を確保”するために民地を道路に借りる手はずにもなっていました。

丁張をかけずに完成形の打合せができるのが、この3Dの良さです。

VRなんかもできるのですが、まずはこのあたりから段階的に。

 

この建設会社さんが2年後にはバンバンに仕事ができるようになってくれれば良いのですけどもね。

測量機屋さんとのお話

今年度も最後の日になりました。オイラは次のお仕事をいただいているのですが・・・なかなか仕事のスピードが上がってこないので、納期が迫りつつありますやばいなと感じ始めた3月末最終日です。

近年は3月初旬に工事の発注などがあるなど。工期も3月を超えるものも出ており、「分散化」なので、公共工事がやりやすくなっていると思います。

 

さて昨日は遠方から我が社の取材に来られた会社さんがありました。

(遠方からありがとうございました)

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取材といってもこの会社さんの機械の使いこごち?的な話をしただけですけど。

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この2つの測量機の会社さんです。

トータルステーションのTrimble S7は、買ってもう5年も経っていたのですよね。

地上型レーザースキャナーのTrimble SX10はまだ2年ですけどいろんなところで使いだしましたね。

 

「S7を選んだ理由は?」という質問にちょっと5年前に頭をさかのぼらせてみると・・・

当時トータルステーションとレーザースキャナーの機能を備えたSX10を買いたかったのに、”納期が1年”といわれて仕方なくS7を買ったのですよね。

ま、S7も簡易レーザースキャナーがついていたので、それを代用しましたけど。

 

前にも書きましたが、20年前から3DCADを使っていましたので、手軽により多くの地形情報をとるには、レーザースキャナーというものに頼っていたのですよね。

ちなみに12年前に買ったTopconのトータルステーションにもレーザースキャナーがついていました。

メーカーさんはこのSX10が1秒間に約3万点のスキャンスピードが、遅いことを気にされていた感じでした。

ちなみに他社さんの早いもので1秒間に200万点。約60倍早いのですけど、スキャンで点群を作るのが仕事ではないのですよね。

早いに越したことはないのですけど、その場での作業方法などではスキャンスピードが遅くて点の数が少なくても、データの取り込みや、横断の切り出しなどが早いほうが結果的目的に早くたどり着けるのです。

土木的には

「スキャンして点群を作成する」のは、途中経過に過ぎず、目的は

「TINを作成して土量を算出・横断図の作成」なわけなのですよね。

きれいにスキャンして、3Dデータをクルクル回してみると「おおっ」となるのですけど、そのあと不要な箇所を削除したり、点の数を大量に減らしたりと、不要な作業になってしまうのですよね。

 

家電やスマホでも同じく、カタログにはすごいスペックのことが書いてあるのですけど、自分に何が必要なのかをよく考えて機器を選ばないといけませんよね。

これは一個人の感想ですので、参考程度にしてください。(笑)

 

昨日の話はこんな本に載せてもらうことになっています。

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いい加減な話ばかりしていたけど、ほんまによかったんかいな?(苦笑)

ヒートマップ出来形管理

気温が上がり春めいてきましたが、年度末もあと4日をなりました。

オイラも ”4月初旬から工事を始めますから〜” という現場の3Dを作らなければならないので、ある意味今週が山場となりそうです。

 

年度末の仕事といえば、土工が完了した際に、ドローンや地上型レーザースキャナーで現場を3次元にして、計画の3Dデータと比べて出来形管理を行う、

「出来形合否判定」通称「ヒートマップ」を作成する方法もあります。

 

これまでは20mごとに法長や道路幅を計測して出来形を管理する方法でしたが、下写真のようにドローンなど方作成した点群とTIN(LandXML)データを重ねて、出来形管理を行うこともできます。

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これをソフト上でこんな帳票にして、出来形管理とします。

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判定はのり面部と天端部に分けて管理しますが、今回はのり面のみにして管理しています。

左側の表は設計との誤差の数値が”平均高さ・最大値・最小値”などが表示されています。


ちなみにドローンなどで点群を作成した場合、点の間隔は5mm程度になっていますが、この出来形評価に使用する点は、1m×1mに1点以上あれば良いので、ソフト上で点群の数を間引いて評価してくれます。


また測点延長も長くなるとヒートマップの絵が、細くなってしまうのでオイラは部分的に範囲を分けて作成しています。

 

しかし・・・昔ながらの20mごとの管理でよくない? と思っているのはオイラだけ?

このような管理をしてほしいと、現場から頼まれては仕事を行っていますが、この管理方法には問題点もあります。

 


1)のり面が数段に分かれていると、段ごとに出来形管理するようにドローン飛ばさないといけない。

というのも、のり面が全部できてからでは、もし下のほうののり面が規定に入らないときにはバックホウのアームが届かなくなりますので、1段ずつ管理するのが本来でしょう。



2)土工の出来形管理なので、構造物(シールコンクリート)などを施工する前に計測する必要がある。

工事の手順で手待ちになることがある。



3)設計との評価に使用するTIN(LandXML)データは、土工面なので、通常マシーンコントロールに使用するデータを使用しますが、マシーン用データではのり面部を長くして作っておくのが通常です。

なので下写真のようにのり面以外にもTINがあるので、本当ののり面部のみに作り直す必要があります。

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                     ↓

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現場を一度に合否判定をしてしますと・・・・・

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このように ”異常値有” となってしまいます。



これと同じく舗装工事でもこの方法を使うこともありますが、土工と似たような感じになりますね。

現場よっては従来の「TSを用いた出来形管理」で20mごと、日々管理ができて良い場合もあります。


自分の現場に合った出来形管理方法を選んでくださいね。

測量機の検定

建設業界の一番怖い3月になってしまいました。昔に比べて3月末の工期は少なくなったので、だいぶん事故は減ったのではないでしょうかね。 昔は3月末に公共工事の工期が集中して”突貫工事”という言葉がたくさん交わされていましたね。 今考えてみるとすべてお役所の都合で・・・

「事故になりうる状況を作られていた」

感じですね。


時は放っておくと勝手に経ってしまいますからね。物事は前もって早めに行わないといけないのです。と、他人事とはなく、オイラもやってしまいました。測量機の検定超過。


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地上型レーザースキャナーはこの辺りの測量販売店さんでは点検が出来ないので、大阪か東京に送らないといけないのです。オイラが送っているのが、

「公益社団法人日本測量協会 測量技術センター」。

測量機って検定有効期限が1年とか書いてありますが、1年たったからいきなり調子がおかしくなるものではないのですが・・・・このように「有効期限」と書かれてしまえば逃げようがないんですよね。(泣)

今年はこの有効期限が切れるあたりでスキャン仕事が集中して検定にぎりぎりまで使い昨日やっと検定から帰ってきました。


最低1週間以上仕事が出来なくなりますので、機械の点検なども余裕をみて行うようにお勧めします。ちなみに地上型レーザーは週に1,2回しか検定されて無いらしく、のレーザーの検定日の夕方に届くと次の週に・・てなことになるので注意が必要です。


それと高額の保険をかけれる宅急便屋さんは限られますので。
クロネコ、佐川急便、郵便局などは無理です。(30〜50万円までかな)

福山通運、西濃運輸あたりは高額の保険もかけれますので、送るならこの会社辺りですかね。

ちょうどいい段ボール箱が無くて、こんなどこにでもあるような箱に入れてガムテープだらけにして送っていました。またそれに入れて返してこられるのですよね。

昨日年配の宅急便やのおじさんがヨタヨタと”上向き”など関係なしに運んできてくれましたが、中身の値段を言うとびっくりして帰っていきました。(苦笑)


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念のため数百万円の補償をつけていましたので、すぐに外に持ち出して自分で動作確認を行いました。(大丈夫でした)

ちなみにこの機種は公共工事に使うにあたり、事前に自社で精度確認書を作っておかないといけないので、本日にはやっておくことにする予定です。


道具は維持・メンテナンスできていないといくら高価なものもガラクタになるのですよね。

物と時は大事ですね。

横断測量

気付けば・・・12月になっているじゃないですか。それも半分まで来ている。何をボケたことを言っているんだいと言われそうですが、10月末から目の前の仕事・行事をこなしていくことばかりで、余裕はなかったです。

昨日で今年予定していた夜勤仕事(撮影)を終え今朝はちょっとほっとしているのと・・・疲労の蓄積が体を襲っているのがわかります。

しかし、今年中にマシーンコントロール(バックホウ)の3Dデータを3現場、1月初めに3現場仕上げないといけないので、内業をうかうかしておけないのが現状です。


最近3Dで起工測量を行うことが多いのですが、従来の横断などを計測することもやっていますが、測量屋さんによっていろいろな計測方法があるのですが、その種類をつづってみます。


横断測量その1

 基準線(中心線)に杭を設置して、そこにトータルステーションを設置して横断方向に望遠鏡を回して横断地形を計測する。

トータルステーションにソフトが入っていれば、帳票やCADで横断を描いてくれるSIMファイルが作れる。専用の測量ソフトが必要にもなります。


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横断測量その2

 トータルステーションはどこでもよいのですが、事前に中心杭、横断方向の左右に杭があればその3点を計測して、そののちに横断地形を計測する。つまり放射で横断計測を行う形です。


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トータルステーションにこのソフトが入っていないと専用の測量ソフトが必要です。


横断測量その3

  3次元設計データを使用して道路線形を作り、トータルステーションにそのデータを入れて放射で横断を計測する。その時にはトータルステーションには、プリズムが計測測点の横断とどれだけずれているか表示されます。

土木工事で”トータルステーションを用いた出来形管理”が作れるソフト・管理できるソフトがあるとこれが出来ますね。

これもSIMファイルができるので、土木用CADで取り込むと自動で横断図が描けます


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横断測量その4

測点の横断方向に適当に計測して、座標値(XYZ)を計測して、平面図にプロットします。


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その点を測点ごとに選択していくと横断図にしてくれます。

専用CADソフトが必要にはなりますが、手軽に横断図が作れるので何かの時には役立てれます。ちなみにオイラは平面図座標を取得したデータからExcelで横断図を作成するアプリを作って横着をしています。(笑)


UAVやTLSで3次元で取得すると、現場は早いかもしれませんが、後処理(事務所仕事)が多くなるのと高価なソフトが必要になります。でも従来の横断計測では、『計測した横断箇所』しか使う事はできませんが、3Dにしておけばどの方向からでも横断図を作成できるので、工事を進めていく中で有効に使うことが出来ますね。


最近「土量は3次元から・・・」という事が多いのですけど、土質(岩質)や盛土形状(盛土幅)を算出することはまだまだ横断図に頼る形となります。

3D化することで複雑化になるのでしたら、従来の横断図から数量算出方法は、今後も残っていても良いかと思っている、もぐらでございます。

長距離水準測量

先週もあれこれ仕事をしてきましたが、遠方で仕事をするときは下手に通勤するより泊まったが、高速料金と宿泊費を計算しても、あまり変わらないこともあります。それに夜に仕事もできますし、何より体が楽ですね。


という事で先週は山口の方に基本測量で行っていました。


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線路の上んの橋の撤去+新設の大きな現場でした。

線路といってもここは貨物ヤードなので線路の本数も15本超えで、両サイドへ基準点を作成する仕事です。


もうこの橋は通ることが出来なくなっていまして反対側に行くには、広島側・福岡側に通路はあっても2kmぐらいあり、この辺りに住んでいる人には重要な橋だったと感じます。


そこで本題はオイラの測量ができるかという事になります。というのが、基準点(XY座標)の点を作るのでしたらトータルステーションでいくらでも観測できます。しかし・・・水準点(高さ)を測量するには”レベル機”になりますが、この線路間。約95mあるのですよね。


工事現場で使っているのはこのタイプのレベル機。


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で、スタッフの数字を読んでも100mぐらい離れていると・・・・視準する線が5mmぐらいに見えて ”このぐらいの数値かな?”というほぼ運任せの測量になってしまうのですよね。


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そこでデジタルレベルを使用しました。

レベルはどの建設会社さんも使っているのですが、このデジタルレベルは土木現場ではまだまだ普及はしていませんね。ちなみにこの機種は25万円ぐらいです。でもスタッフが専用で1本4万円ぐらいはします。

スタッフがバーコードになっていて、高さを読み取ってくれて、数値がモニターに表示してくれる仕組みです。そのほか計算やメモリーで記録もしてくれますが、数値を読み取ってくれるだけでもヒューマンエラーが減って良いです。

以前からデジタルレベルを持っていたのですが、今回は倍率の高いレンズが付いているのを使用しました。

結果問題なく観測はできましたが、このデジタルレベルでも100mが限界でしょうね。以前持っていたのでは80mが限界でした。


今のトータルステーションも精度が良くなっていまして、同じところをトータルステーションで観測しても、1mmの違いでした。オイラは両方で高さのチェックしています。


さて、今週から昼・夜勤の仕事が続きますがヘロヘロ君になりそう。

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もぐらくん

サラリーマンを辞め、田舎に住み、測量・土木一般の図面の出張サポート会社をやっています。
土木の3次元データ作成なども始めまして、まだまだ土木の発展を信じて仕事をしています。

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