近年何をするにしても「マニュアル化」が増えたと思う。
オイラはこのマニュアル化が嫌いというか人間をだめにしていく要素が多く含まれていると感じているからである。

「人間同じ失敗は繰り返すのはバカだ!」 といわれるように、失敗したことを繰り返さない為のマニュアルなのであるが、中味が問題である。
事細かいことまで手順があることで「流れ作業と化」されて便利そうでもあるが本来の目的が見失われがちで有る。
そう、マニュアルに書かれている手順を履行する為に力が注がれ、大きな目的を忘れがちになってしまうようになってしまいます。

安全サイクルの実施。 現場では毎日行われていることであるが、書類・指示事項が増え現場職員は本来の目的、「全体的に見た安全」を忘れてしまうことにもなりかねない。
「小さなことに目が行き過ぎると大きな目が消える」
現場代理人も同じことが言えますよね。自分の仕事に追われてしまっては現場全体がトータル的に見えなくなって大きな失敗をすることが。特に工期など。気付いた時にはもう工期がなくなっていたような事例が。

6年前に起こったJR福知山線事故。いろんな事故原因が挙げられているが、列車が遅れたためにスピードを出しすぎて脱線したことが大きく言われています。このときの運転手は「安全にお客さんを目的地に運ぶ」と云う本来の目的を忘れ、罰則規定の恐怖と失敗を指令所へどのように報告するかと悩み、減速が遅れたのではと云う見解になっています。

人間、一度に多くのことを考えることができないものである。

「緻密なマニュアル」つくりよりみんなが「使いやすいマニュアル」つくりが必要と思います。