”2月は逃げる〜 ”
といわれるぐらい2月の月日の流れが早いということ。もう半分来てしまいました。
今月初め頃 ”緊急業務”というか、
「ドローンでのり面の出来形(のり面の数量)を計測してほしい」
ということでやってみました。その手順を書いてみます。
現場は3年前の豪雨災害で崩壊した箇所の復旧。
木々があり高低差が60m近くある箇所でドローンを飛ばすには高度は80mぐらいと高くなり、カメラレンズ35mm換算で24mmが付いているPhantom4PRO(ドローンの機種名)などでは、画素数が足らず鮮明にデータが作ることができないので、今回はレンズ交換できるINSPIR2(ドローンの機種名)に、85mm(35mm換算)レンズを取り付け高度120mから撮影してみました。(これでも地上当たり0.9cm/PXで撮影できます)
高低差が大きいので、レンズの絞りを大きくして、その分シャッター速度が落ちるので、ISO感度を上げてシャッタースピードを上げる。Autoでは撮影できないのですよね。
また真上からだけの写真では木の下が撮影できないので、手動で斜め写真を合体させ、崩壊した全体を点群にしました。
1)写真から3次元点群を作成します。
2)点群編集処理ソフトで木や草等を削除します。
3)点群は2cm間隔ぐらいなので、大きく50cmぐらいに減らします。
4)座標系に合わせた平面図に点群を貼り付け、施工範囲のみの点群にします。
5)点群からサーフェス(TINデータ)に変換する。
6)サーフェスの交点のX,Y,高さを抽出します。
7)別なCADに点をプロットして5m程度に間引きします。
8)間引いた点にはX,Y,高さ情報を持たせていますので、3次元ヘロンを使用して数量を求めます。
人間の手でのり面を計測すればよいのですが、施主様が ”ドローンで計測してみて!”ということだったので、こんな回りくどいことをやったのですが、大きな現場の法枠工法のところなどでも早く数量を出すことはできるでしょうね。
3次元のままで面積を出すことはできますが、まだ「根拠図面が・・・」という時代ですので、ヘロン図にしました。
昨日も 「ドローンを買って仕事をやってみようと思うのですけど」という人が来ましたが、
あなたはドローンで撮った写真をどのような作品にしてお客さんに渡されるのですか?
と質問をしてしまいました。(答えが出ませんでしたけど)
ドローンはあくまで現況の情報を取得する道具。お客さんが欲しいものは数量。そこを作り変える技術がないと仕事にはできません。
またマニアックなことをやってしまった・・・。