年度末に近づいたせいか、相談事や頼まれごとが多くなりだして、来週から2月中頃まで踏ん張らないといけない状態です。
その中の一つ
「ブロック積の工事で、道路のカーブ区間で、縦断も変化してブロック高も変化していて現場が出来ない・・・」という相談があり、その上
「いろいろとやったのですけど・・・、現場が止まってしまって・・・」などということで、急遽、施工割付図+測量図面を作成しました。
区間はこの赤四角部分。
手順は下記のようにしました
1)平面図より線形計算を行う
2)TS出来形管理の基本設計データ作成ソフトで、線形を入力
3)縦断情報を入力
4)設計のブロック展開図から変化点を追加
5)横断情報(道路天・ブロックの法長)を入力
まずはここまでは通常の基本設計データの作成と同じです。
次に、
6)マシーンデータを作るところで、0.5mのTINを作成
7)その情報をCSVファイルに出力
8)Excelで開いて、点名を”標高”に変更する
9)平面図にプロットする
10)外カーブですので、根石部分が10mを超えないようにスパン割する
外カーブですので、根石を少しずつ隙間を開けておかないと上で競ってくる
(ぶつかってくる)ので、ここはしっかりと計算します。
実際にCADで計算・計測してもよいのですけど、昔ながらの計算としまして、
≪ブロック1つの隙間計算≫
天端ブロック部分の半径 : 30m
ブロック直高 : 5m
ブロック勾配 : 1:0.5
天端石部 : 隅ブロック400mm+ 基本400mm×21個+隅ブロック 300mm
この条件から計算しますと
天端で延長 9100mm となります。
では根石部では・・・
1:0.5勾配で直高5mということは、半径2.5m大きくなります。
計算式は
30:32.5 = 9100:X
X = 9858mm となります。
隅ブロックを入れて全部で23個あります。
そこで 9858 ? 9100 = 758 mm
758mm / 22 =34mm
つまり1か所34mmの隙間を開けて根石を据えていけば、天端石でぴったりとなる計算です。
そしてオイラの経験では、この計算に1スパンを30mm程度余裕+天端石高さを20mm余裕を作って計算します。
平面図に記載するとこんな感じに。
展開図にしますとこんな感じに。この平面図で基礎の位置出しなどを測量します。
展開図は直高で描く”正面図”にしておくと便利です。根石部の調整コンクリートの計算はこの正面図より算出します。
現在はよくわかりませんが、オイラがこの業界に入った際には、ブロック工事の場合、このような「ブロック割付図」を発注者に提出するのが当たり前だった気がします。
ブロック積工事はまだまだアナログ計算が必要ですね。