もぐらくん

田舎に住んで公共工事のお手伝い。現場管理からCIMまで現場の実情を記事にします!!

許可

街中の空撮のお仕事

今週は週初めより遠方に行っていましてブログの更新が滞っていました。途中まで書いては予定の時刻となり移動するなどで結局投稿できずじまいでした。


さて、今週初めより関西方面で法務局関連の業務で空撮の仕事をしていました。


image image

まずは評定点の作成。国土地理院に登録されている”2級、3級基準点を事前に平板ソフト(TREND-FIELD)で平面図を作成しておいて、GNSSの誘導の元その基準点に行って、確認の計測です。


基準点だけでは足らないところには新点を作成して、マーキングです。 

image  image


今回は住宅密集地域上を40haの撮影でした。


image


機体はこれ。MATRICE300 RTK。カメラはZENMUSE P1に50mmレンズ搭載。


image  image


送信機の画像を大きなモニターに写して、監視員の配置や飛行エリアの確認をみんなで行います。

なんにしても今回は鉄道の上空も飛行させることで、1か月前から鉄道会社と協議を行って、飛行許可をもらいました。

離発着場も、市役所に申し出て公園を貸し切って行いました。


工事現場ならちょっとした広場から飛ばせれるのですけど、街中では離発着場もきちんと決めておかないと飛行でできませんね。


ではどのぐらいの画像が撮れるのかを検証。


上空140mから撮影。赤丸の中を拡大しますと・・・

image


image


このぐらいの映像が撮れます。


80m上空からだと・・・

image


image


このぐらいです。あまり大差は無いように見えますが、小さな測量ピン(評定点)を写すには100m前後で飛行を行いたいところです。


何とか6時間かかって完了することができましたが・・・・緊張の連続ですね。街中なのでいろんな電波障害があり、通信機とUAVの電波が切断されることもしばしばで、電波がつながる箇所に移動したり飛行ルートを変更したりと、やはり”魔物”が存在していました。(苦笑)


さて、この法務局関係のお仕事はまだどこもやっていない手法で、全国でも広島の会社さんだけでオイラはそこからの依頼で空撮をしました。このシステムが市販で出ると、地籍調査は格段に効率よく仕事ができるようになるそうです。

路面調査

6月も終盤に入ってもほとんど雨が降っていなくて外の仕事はやりやすいのですけど、

「そういえば今年梅雨に入ったんだっけ?」

と今年は梅雨が無い?!のか?とネットで調べたら中国地方は6/14ごろに梅雨入りしたことになっていました。朝から気象庁の心配をしていました。(笑)


さかのぼるところ今月の初め。ある建設会社さんの工事でこんな仕事をさせてもらいました。


  ≪Mission≫ 道路の路面調査をUAVで


今回は約2.5kmをUAVで飛行して地上を撮影しました。


手順は

1)基本測量+工事用基準点を100mごとに歩道に左右に設置

2)飛行計画+関係周辺・役所へ許可

3)飛行

4)解析


image


この道路は国道で、交通量は非常に多くUAV写真からオルソ写真(ゆがみのない連続の写真)を作るにはまずは”車を写さない”ことが大切ですが・・・まず無理ですね。


出来上がったオルソ写真にはこのように車が写ったものが出来上がってきました。

image


それを点群・オルソ写真作成ソフトで写真を操作しますと・・・・


image


このように車を削除して、路面が確認できるようになりました。必ず車が写りこむことを想定して、飛行ルートや撮影方法を考えて飛行していました。


ちなみにこの写真は地上70mから撮影しています。


image


小さな測量ピン+白笠をつけて、100mごとの基準点を作成していましたが、このようにオルソ写真でも確認出来て、計算上誤差は全線基準点で数mmで作成されています。

ちなみにジオタグ(緯度経度情報付き写真)で作っていますので、写真をCADに取り込むだけでこのように正確な位置に張り付いてくれます。(いっさい手直しはしておりません)


image

このUAV撮影で得られるデータは

 1)路面ひび割れ調査

 2)線形の作成

 3)道路幅員

 4)路面断面(この後TLSで測量していますので、どれだけの誤差があるか確認中)

 5)現況の平坦性


image(点群)


ちなみに今回作成した写真データ容量は35GB。

これをどのように取り扱うかが決め手ですね

土砂崩壊

お盆は雨とともに終わった・・・ という感じでしたね。

広島県全域で12日から雨足が強くなり15日の朝方まで続きましたが13日の朝が雨がひどくて、特別警報や避難勧告・川の氾濫があり14日晩まで続きました。


氾濫している地域の友達に援助がいるかと電話したら・・・

「水が迫ってきたから、親2人を車に積んで避難中だけど、水があふれて行き場を失っている」というよう緊迫な感じで、逃げれそうな道などのアドバイスをしたぐらいになってしまいました。


14日〜15日は地元消防団の自宅待機や巡回パトロールになりました。

他の消防団員が巡回中に異常なものを発見したのですが、

「道路のひび割れが大きくなって道路も段差ができている・・・」

と。

オイラもあとからその現場に行ったのですが、こんな感じでした。


image


(この写真は次の日、当日は夜で雨が降っていて撮影してませんでした。これより地割れが小さかったです)


誰もが不思議がるだけでしたが、オイラはこれを見て、

「地山が動いている。地すべりが起こっているから立入禁止にして」

と判断しました。

周辺を見ると濃い濁れ水が出ているところも見つけてまだ地山が動いている証拠も見えました。


次の朝ドローンを持っていって、全体を把握してみました。


image


image


ここも静岡県熱海と同じような山頂付近で、道路わきは大きな谷になっているところです。


この太陽光パネルも3年前の西日本豪雨災害後に設置されたもので、これが直接の原因なのかはわかりませんが、確実に水の流れは変わっています。

このように現状の地形を変えないのなら、パネルを設置しても排水計画をしなくても良いのですが、パネルを張ることでパネルの下には水が浸透しなくなり、水が浸透する面積が小さくなるのです。すると水はどこかに集中することになり低い方に流れ出すようになります。
すると1箇所に集中して、地山の亀裂 → 地下に浸透 → 崩壊 となります。


地形の変更が無いのなら宅地造成法では、排水計画をしなくても良いかもしれませんが、

水の流れが変わる = 再度排水計画 → 太陽光パネルを設置を許可
をしなければオイラは絶対ダメだと思っています。


自然エネルギーを使うのなら、災害を起こさないように。また公共工事でも水の流れを考えてない計画も時たまありますので、施工する会社も”水の流れがおかしい”と気づいたら、設計を変更してもらうことも大切です。


月別記事
皆さんのコメント
自己紹介

もぐらくん

サラリーマンを辞め、田舎に住み、測量・土木一般の図面の出張サポート会社をやっています。
土木の3次元データ作成なども始めまして、まだまだ土木の発展を信じて仕事をしています。

アクセス(一人1日1回)
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

もぐらへのメール
カテゴリから検索
記事検索
QRコード
QRコード
もぐらのめ
スマホ・タブレットはこちらから
  • ライブドアブログ