道路工事完成図書の作成にて、このたびも道路情報を測量からして
いますが、今年初めには見かけなかったものがこのたび見つけましたので
紹介します。
(もしかして、珍しくないかも・・・皆さんに突っ込まれそうな予感)

道路工事完成平面図を作成するに当たり、現況の距離標などの情報を
取得してくる必要があります。
そのためには、道路管理者が設置した基準点(国道1級基準点など)
から、測量する必要があります。
その際、キロポストなどから座標値を取得してくる必要がありますが
この度は新兵器?を使ってみました。

基準点.jpg

写真の金属鋲はキロポストの基準点です。これは地域によって形や表示内容は
異なりますが、その道路の位置を特定する大切な鋲です。

今年初めまでは見かけていませんでしたが、下の赤く囲んだ金属鋲。

これ、ICタグ なのです。

近年野菜や商品などに取り付けてその商品の情報がすぐに分かるように
利用されています。
この国道では使用が始まっていることにびっくり。

ICタグリーダー という機械を使用してICタグに入っている情報を閲覧します。

ICタグリーダー2.jpg (ICタグリーダー)

ICタグリーダー.jpg   (ICタグリーダー 裏)

「 UCODE 」 と黄色いシールらしきところに道路に設置されているICタグを
接して、情報取得スイッチを押すと、情報が読み取れる仕組みと成っています。

道路基準点閲覧.jpg

しかし座標値では出てこないので、公共HPで、座標値に変換する必要が
あります。

でも、これは試験的なのか、1Kmごとの距離標でしかICタグは設置されていません。
と、云う事は、通常建設会社がトータルステーションなどでバックサイトを
1Km先を見なければ成らないのです。

北海道ならまだしも、本州山間部で直線道路が1Kmもあるところは滅多に無いでしょう。(笑)

公共工事で使用するのならせめて300mに1箇所欲しいところです。

あっ、今回に限ったことでは無いのですが、公共工事を発注する時点で、基準点が
無くなる恐れが良くあります。そのとき紛失する基準点はキチンを作り直して
行かないと大変なことになります。
(このたびも20m前の 0.1Kmポストを測量するのに、500mも測量をしてこなければ
成らない事態となりました。)

そういえばICタグの評価をしていませんでしたね。
たくさんICタグを設置していただきたい。すると書類の紛失(どこかで大事な書類を段ポール
につめて倉庫に入れていたことがありましたね)しても確実に情報は残って
いることになり、検索が早いでしょう。

しかし、ICタグが紛失する恐れも有るので、管理する仕事も出てくることは確かでしょう。