もぐらくん

田舎に住んで公共工事のお手伝い。現場管理からCIMまで現場の実情を記事にします!!

SXF

電子納品の実態は?

(社)日本土木工業協会(土工協)のCALS/EC部会のサイトに、電子納品が現場でどのように行われているか?のアンケートの集計結果が発表されました。

(社)日本土木工業協会 CALS/EC部会

ここって何をするところ?と思われる方が多いかと思われますがこんな本も出しています。
やさしいCAD図面電子納品入門.jpg 実践電子納品.jpg

「あ、これ見たことがある〜」、と言われる方もいるのでは?

そこへ昨年度(今年の3月まで)電子納品のアンケート調査結果が掲載されています。

2008年度 土工協 電子納品対象工事実施状況調査報告書

これは国土交通省・各地方団体の700現場で調査されたものですが、「全国的にはこんな状況なんだ〜」とびっくりすることもありました。

昨年のアンケートとあまり変化はあまりないようですが、キーポイントは次の通りのようです。

1)SXF形式の利用(発注図、完成図)がまだ低く、AutoCAD(DWG形式)のほうが利用されている
2)紙との2重納品が多い
3)工事写真以外の電子検査は普及していない
4)情報共有システムは、旧運輸省の「工事帳票管理システム」は定着しているが、それ以外は電子データの活用が遅れている

オイラがいる中国地方では上記のキーポイントと大きく違う点が1つだけありますね。

1番のCADの受け渡しですね。
中国地方の国交省では100%に近く発注図面をSXF形式(P21ファイル)で渡してもらえますね。
設計変更時の図面の受け渡しもSXF形式。そして完成図を納品する際にはSXF形式が大半を占めるでしょう。

SXF形式で何度も受け渡しをしていると、”文字化けや寸法線化け”など、とても少なくなり、いい感じに成ると感じています。

発注者のHPだけではCALS/ECの勉強はできないので、ここのようなサイトで新たな勉強をされるのも良いでしょうね。

完成図面の運用

今から本格的稼働をする現場を訪問することがあり、発注図面を見せてもらいました。

オイラの地域周辺ではほぼ100%がSXF(P21)で受け渡しが有ります。
そして発注前に国総研のチェックプログラムで確認されてエラーが有るか(エラーが何個あるか:笑)確認されその結果を付けて受け渡してくれます。

情報共有システムも大部分の現場(通信が悪いところもありますので)で、使用され工事打合簿の格納を行っている状態となっています。

このように工事施工前・中に関しては、結構建設CALS/ECの基本を軸にしながら運用されている地域ではないかと思います。



そこで冒頭で述べた今回の発注図面なのですが・・・・・現場と合わない。

実は大きな工事現場のため、同じ工事個所を何期にも分けて発注されているのですが、以前の工事で、完成図は納品されているのにそれが生かされていない。つまり以前の工事で掘削されているところも元々のコンサルタント図面を使用されて発注されているため、工事数量が合わない問題が起こっていたのです。

何のために完成図を業者が提出しているのか? ちょっと問題ですよね。

その会社さんは、以前の会社の電子納品完成図面を数社のものを持ち帰り、実際の現況を測量をして見比べておられました。

つまり業者の方で発注図面を作る羽目に。    

  SXFやレイヤーを問題視する以前でした。

オリジナル線種のSXF変換エラー

さて、年末も目の前にぶら下がって来た感じとなり、ホームセンターには
クリスマスの電飾などが並ぶようになりましたね。

気温もグッと下がって、先日の雪でオイラの県内では30cmも積もった地域も
有りました。 
寒くなると 『急がなくては〜!』 と思ってしまいます。(笑)(オイラだけですかね?)

少〜しずつ、設計変更・電子納品の話が聞こえてくるようになり出しました。

さて、本日は先日CADのエラー解析?をした時のレポートを書きます。(オイラのメモ)

Auto CADデータをSXF形式に変換するときのエラーです。

      AutoCad取り込み.jpg

これはあるCADで、AutoCADデータを取り込んだ時の画面です。

これをSXF形式で出力しますと〜、

      SXF出力後.jpg

全部実線となってしまいます。

では、何故こんなことになったかを実証実験(大袈裟?:笑)を行った結果
良くある図面の書き方に問題がありました。

オリジナル線種.jpg

一番下の線種 『 破線_HIDDEN 』 は、個人・会社のオリジナル線種であり
これを別なCADに取り込むと

   線のプロパティ.jpg

線種 『 262 』 と、日頃使われない線種に変換されて取り込まれています。
このCADでは”線種番号262”では、破線としてSXF変換できなかったのですね。

これをSXF形式で出力してしまうと 『 実線 』 で出力されてしまいます。

「あっ、私のCADはこんなのを使っていないから大丈夫!」 
と思われている方もいますが、安心は出来ないのです。

実はこのエラーの根源として、発注者サイドとしてAutoCAD フォーマットで
発注図面を配られ、「図面も電子納品をします!」と事前協議をしてしまうと、
持っているCADが同じようなことになるかもしれません。

また、発注者もSXF形式に変換した後に、図面を確認していなければ、間違った
データを渡されることさえあります。

原因の予防策として
 1、設計会社において、オリジナル線種を使わない。

 2、発注の時点では、必ずSXF形式で受け渡しを行う。

 3、工事途中の指示図面もSXF形式で受け渡しを行う。

 
・・・・・つまり、発注者よりSXF形式で預かれば請負者は問題ないわけかな?(笑)

CADの互換性

このたびは、やられました〜、というかやってしまいました・・・・失敗を!

お客さんにはクレームを付けられないように注意をしておりましたが
納品したデータに異常が。

ことを振り返れば、あの激戦状態の年度末のときのお話です。
オイラは完成図の作成などをお手伝いしていることで、CADデータを
SXF(P21)ファイルなどに変換
して、電子納品できるスタイルに修正する
こともしており、このたびもお客さんのデータを修正していました。

通常変更図面や完成図はプリントアウトして、お客さんに納品している為
”目視”は必ずやっていました。

このたびは電子納品のCDを作ったときに、”発注図”も納品することと
なっていたため、民間ソフトの形式でいただいたデータをオイラの所で
SXF形式に変換すると・・・・・こんなことになっていました。

元の図面.jpg  原 図

P21変換図面.jpg  P21変換図面

このとおり、境界ブロックと円形水路の図面が無くなっています
注)発注図はそのままP21にしていますので、線色が違っていました。
以前にもこのような現象が発注図で見たことがありましたが、まさかオイラ
のパソコンでこんなことになろうとは・・・・トホホ

原因はまだ分かっておらず、今後慎重な作業が必要となりました。
一括変換 → SXFファイルの出来上がりは、ダメですね

この件でいくつかのパターンを実験してみましたのでメモを書きます。
 ・ブロック図形ではありません。
 ・色を変えると出力が出来ました。
 ・その他、寸法線も”赤”にすると図形が無くなります。

これはあるCADのエラーだと思われますが、

SXFブラウザでの確認

は、とても大切なので、みなさん横着をしないように!
(オイラが一番××ですね)(笑)

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もぐらくん

サラリーマンを辞め、田舎に住み、測量・土木一般の図面の出張サポート会社をやっています。
土木の3次元データ作成なども始めまして、まだまだ土木の発展を信じて仕事をしています。

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